2022年10月1日に七尾市内でスマホアプリ「バイオーム」を使った生きもの調査が「ななおSDGsスイッチ!」の主催で、北陸電力(株)、(株)バイオーム、能登GIAHS推進協議会、七尾市たかしな地区活性化協議会が共催する形で、実施されました。
国連大学も能登GIAHS推進協議会の活動を支援しており、同協議会内の能登GIAHS生物多様性ワーキンググループのメンバーが企画段階から支援を行い、イベント当日はワーキンググループの専門家メンバーである野村進也さん(いしかわ自然学校インストラクター)が講師を務め、現地では他のワーキンググループのメンバー、国連大学の小山明子研究員、木下靖子さん・岸岡智也さん(金沢大学)も活動をサポートしました。
当日は、天候にも恵まれ、雲一つない青空の下、80名の参加者と、30名の関係者が集まりました。
主催者の方、そして地域の代表の方からの挨拶の後、小山研究員からアプリの使い方と生き物調査の流れ、そして10月末までに能登エリアで10種の生き物を見つけるという事がバイオームのクエストとして今回設定されていることなどの説明を行いました。
次に、野村さんから今日見つかりそうな生き物や、注意すべき生き物、対処方法などの説明がありました。蜂や蛇を見つけた時にどうするのか、というクイズ形式の質問に大人も迷う場面もあり、野外活動の基礎知識として大切な事が共有されました。
いよいよ二つのグループに分かれて生き物採集スタートです。1つ目のグループはまずグラウンド脇の水路とその周辺で生き物を探し、もう一つのグループは集落の田んぼの横の水路とその周辺で生き物を探しました。
途中で2つのグループで場所を交代して、最後にグラウンドに戻ったら、それぞれの場所で集まった生き物を同じような生き物ごとに分ける時間です。動きの速い生き物に戸惑いながらも、少しずつコツをつかんで子供たちも自分で上手に分けていました。準備ができたら早速アプリでそれぞれ投稿してみました。正しくAI判定されたかな?
最後に野村さんから見つかった生き物について解説をしてもらいました。水路ではメダカやドジョウ、エビ、カエル、水生昆虫、貝類など、色んな生き物が見つかっていました。そしてトンボやバッタなどの昆虫だけでなく、カナヘビなんかも見つかっていました。生き物達にとって、田んぼの環境は少しずつ変わってきてしまってきてはいるというお話しもありましたが、それでもこれだけ沢山の生き物がまだこの辺りにいるということが分かって良かったです。
そして、最後には参加してくださった皆さまに、生物多様性ワーキンググループで選んだ能登の里山里海の様子を知るのに重要な生き物を紹介する下敷きが参加特典として配布され、10月末までに特にこれらの生き物をバイオームで報告して欲しいという事が伝えられました。
何よりも、子供だけでなく、参加したお父さんお母さんも心から楽しんで生き物を探し・観察している様子が印象的でした!このイベントをきっかけに、生き物や自然に興味を持ってくれる子供や大人が1人でも増えたら嬉しい限りです。クエスト期間は10月いっぱい続きますので、ぜひぜひ生き物の情報を投稿してもらえたらと思います。
生物多様性ワーキンググループの教材などについては、ワーキンググループのホームページもぜひご覧ください。