OUIK > お知らせ > 地域との研究活動 > 金沢 > 次世代リーダー育成プログラム 第1回講義を開催

お知らせNews

次世代リーダー育成プログラム 第1回講義を開催

SDGs、気候変動、生物多様性 世界と地域をつなぐ基礎知識を学 

2025625日、「石川金沢から世界を変える、次世代のリーダー育成プログラム 2025 研修コース」の第1回講義が金沢未来のまち創造館で開催されました。石川県内の高校から選ばれた15名の生徒が参加し、SDGs、気候変動、生物多様性などの地球規模課題について、国際的・地域的な視点から学ぶ機会となりました。 

講義の前半では、国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)の竹本明生上級プログラムコーディネーターが登壇し、「気候変動政策とSDGs:世界の現状と課題はどうなっているのか」と題して講義を行いました。竹本氏は、パリ協定やSDGsの枠組み、国際条約と国内政策の関係を整理しながら、再生可能エネルギー導入に伴う社会的・環境的リスク、日本のエネルギー・食料自給率の課題などを紹介しました。また、少子高齢化が進む中で、ユース世代の社会参加が持続可能な未来づくりに不可欠であることを強調しました。 

後半では、UNU-IAS OUIKのファン・パストール・イヴァールス研究員が、「自然を活用した解決策による生物多様性と気候変動への対応金沢モデル」と題して英語で講義を行いました。気候変動と生物多様性の密接な関係(biodiversity-climate nexus)を起点に、金沢における自然共生型の都市づくりの実践事例を紹介しました。伝統庭園や神社林などの自然資源を活かしたグリーンインフラ、空き地の再活用、地域住民との協働による環境保全などの取り組みを通して、Nature-based Solutions(自然を活用した解決策)やJust Urban Transition(公正な都市の移行)、Climate Justice(気候正義)といった国際的な概念を地域の現場に落とし込むアプローチを紹介しました。 

特に、「何が公正なのか?」という問いかけは参加者の関心を集めました。気候変動が環境問題にとどまらず、人口、ジェンダー、貧困、国際政治といった社会的要素が複雑に絡み合う課題であることへの理解が深まりました。 

次回の講義は79日に開催される予定で、能登半島地震や豪雨災害の事例をもとに、地域課題とレジリエンスについて考えます。 

Menu

Category

Monthly Archives

Yearly Archives

Pick up

Banner:Conference