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菊川地域でホタル調査を実施― 都市に残る自然の豊かさを再確認

2025年6月27日、国連大学サステイナビリティ高等研究所 いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(UNU-IAS OUIK)は、金沢市の菊川地域にて市民参加型のホタル生息調査を実施しました。本活動は、OUIKのSUNプロジェクト(持続可能な都市自然プロジェクト)の一環で、菊川公民館との共催により行われたものです。

調査に先立ち、金沢ホタルの会会長であり、石川ホタルの会事務局長でもある新村光秀さんによる講義が行われました。新村さんは、長年にわたり金沢でホタル保全に携わってこられた経験から、ホタルの生態や生息環境の条件、そして地域と協働した保全活動の意義について丁寧に解説しました。「ホタルは都市自然の豊かさの象徴。地域に残る用水や庭園が、ホタルの生息を支えている」と語られました。

続いて、OUIKのフアン研究員からは、都市における「生物多様性」や「生物文化多様性」の意義についての説明がありました。ファン研究員は、金沢の用水や庭園のような身近な自然環境が、文化的な営みと深く結びついてきた背景を紹介し、そうした都市自然を守り育てることが、地域の持続可能性につながることを強調しました。

ホタル調査の前に、ホタルと生物多様性についての講義が行われました

ホタル調査の様子

日が暮れた後、参加者はホタルマップを片手に、鞍月用水沿いや庭園の池などを歩きながらホタルを観察しました。用水のそばや民家の庭でもホタルの光が確認され、市街地にも自然の営みが息づいていることに気づかされました。参加者は観察ポイントごとに確認できたホタルの数を調査シートに記録し、提出しました。

なお、今年は昨年に比べて確認されたホタルの数が少なく、気候や環境条件の影響が考えられます。今後も継続的な観察と記録を通じて、都市における自然環境の変化を見つめていくことが求められます。

こうした活動を通じて、都市における生物多様性への理解を深め、市民とともに自然と共生する地域づくりを目指していきます。

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