OUIK > お知らせ > 地域との研究活動 > 金沢 > 都市生態系再生国際シンポジウム開催記念:現地エクスカーション

お知らせNews

都市生態系再生国際シンポジウム開催記念:現地エクスカーション

2025年5月21日

2025年5月21日、国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(UNU-IAS OUIK)主催による「都市生態系再生国際シンポジウム」の一環として、金沢市内の自然・文化資源を巡る現地エクスカーションが開催されました。

国内外から参加した都市代表や専門家ら約20名が、金沢の水辺環境や文化的・歴史的景観、保全・再生活動などを視察し、都市の自然と文化が共生する取り組みについて理解を深めました。

金沢の水辺文化に触れる

午前中は、犀川沿いのウォーキングからスタート。都市中心部を流れるこの川は、市民に親しまれる憩いの場であり、100年の歴史を持つ犀川大橋も訪問しました。続いて、都市用水として整備されてきた鞍月用水と、その再生プロジェクトによって生まれ変わった「せせらぎ通り」を視察。かつて蓋掛けされていた用水を、市民と行政の協働で開渠化し、まちなかの自然景観として再生した取り組みが紹介されました。

  

歴史的庭園と都市生物多様性

千田家庭園では茶会を通じて、金沢に伝わる武家の文化と都市自然との共生を体感。さらに、西氏庭園では、用水を取り入れた庭園構造や、文化財としての価値、官民連携による保全の取り組みについて学びました。金沢市の「歴史的庭園振興プラン」も紹介され、市民や観光客が保全に関わる新たな仕組みづくりへの期待が高まりました。

    

観光と持続可能性のバランス

午後は、観光地として人気の東茶屋街を訪問。増加する観光客と地域の文化資源の保全との両立を目指した取り組みが紹介されました。続いて訪れた心蓮社では、禅と都市自然、人口減少社会における都市自然の役割について学び、このような場が持続可能なまちづくりの担い手となる可能性にも言及がありました。

   

参加者の声

参加者からは、「都市の中心に水の流れを利用した豊かな文化が栄えており、それらが共存していることに驚いた」「市民の参加が都市の再生を支えている点が非常に参考になった」など、多くの前向きな感想が寄せられました。

本エクスカーションは、都市の自然再生において文化や市民参加が果たす役割を体感的に学ぶ機会となり、翌日に開催予定のシンポジウムへ向けて大きな学びとなりました。

Menu

Category

Monthly Archives

Yearly Archives

Pick up

Banner:Conference