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都市生態系再生モデル都市(UNEP)キックオフイベント

金沢市は、2019年3月の国連総会で決議された国連生態系回復の10年(The UN Decade on Ecosystem Restoration)が進めるプロジェクト”Generation Restoration Project” において、今年、都市生態系再生モデル都市に認定された。このプロジェクトは、「国連生態系回復と生物多様性の世界的枠組みに関する10年」(特にターゲット12)の枠組みの中で、都市部における生態系回復を促進するために、政治的、技術的、財政的な課題に対処するための施策パッケージを実施することを目的としている。

このプロジェクトの中核をなすのは、2023年9月の選考で選ばれた8つのパイロット都市と11のモデル都市がサポートしあい、特にパイロット都市はネイチャーベースドソリューション(NbS)の実施規模を拡大するために支援する。

2023年12月13より、パイロット都市 とモデル都市の代表者、スポンサー、専門家がパリ(フランス)に集まり、3日間のキックオフミーティング/ワークショップを開催した。それぞれの都市の成功事例やプロジェクトプランを共有し合い、専門家も含めた形で議論が繰り広げられた。国連大学OUIKコーディネーターの富田揚子は金沢市を代表し参加し、金沢市内における都市自然保全や再生の例を共有した。特に用水や日本庭園などの歴史的・文化的景観を活用した生物多様性に関する取り組みや、SDGs未来都市にも採択された責任あるツーリズムの取り組みにフォーカスし、発表を行った。参加者からは「文化的遺産を継承したり、復元することで景観を保護し、それに伴い、都市自然や生物多様性が守られているのがユニークで地域の文化的アイデンティティーを示している」といったフィードバックを受けた。同じくモデル都市のトロントやシアトルは都市近郊の森林の保全活用、ボランティアの取り組みを紹介した。

 

 

 

 

 

 

このワークショップではパリ市の担当者によるパリ市内のガイドツアーがあり、セーヌ川沿いのArchipel des Berges de Seine Niki de Saint-Phalle(5 艘の係留荷船をつないで造った小さな公園)や、街中のコミュニティーガーデン、通学路や学校付近の道を歩行者天国にし、花壇や木を植えたエリアなどを訪問した。担当者は「数年前まではセーヌ川には3種類の魚しかいなかったが、今は数十種類の魚が生息する。それに伴い、パリ市内に住まう鳥の種類も増えてきた。川の環境を整えるため、上流の地域の農家に補助金を出し、農薬を使わない、オーガニック農業を進めたことが成功の一因だった。」と述べた。

 

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