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令和5年度 第1回能登GIAHS生物多様性ワーキンググループが開催されました

能登GIAHS生物多様性ワーキンググループ(以下、WG)の今年度第1回目となる会議が、2023年7月19日に、能登空港4階会議室で行われました。このWGは2021年5月、能登地域の自治体が組織する能登GIAHS推進協議会の中に設立されたもので、専門家と9市町の自治体メンバーが集い、能登の農業生物多様性に関する情報交換と、生物多様性を守り活用していくための意見交換を行います。国連大学OUIKはその準備・運営をサポートしています。また、支援・連携という形で石川県農林水産部里山振興室も毎回参加しています。

今回はオンライン併用のハイブリット会議で、専門家メンバー・関係機関等・事務局(七尾市農林水産課)と、あわせて23名が参加。議事進行をWG座長の石川県立大学の柳井清治特任教授が務め、各議題の報告を国連大学OUIKの小山明子研究員が行いました。

まずは、自治体職員など、今年度新たに参加したメンバーもいるため、WGのこれまでの流れを紹介しました。

1年目には里山のモデル調査と、生きものモニタリングの体制づくりに着手。2年目は、その取り組みを継承しつつ、能登の里山里海の環境変化を見守るための対象種を選定。そして、対象種を紹介する下敷き教材を作成し、観察会などで配布・活用を開始しました。あわせて、これまでの生きもの観察会で集めたデータの見える化にも着手。また、WGホームページ立ち上げなども行いました。

下敷き教材の詳細はhttps://sites.google.com/view/noto-biodiversity/教材紹介をご覧ください。

この報告を受けて参加者からは、限られた人員でどの様に広く生態的なデータを集める体制を作っていくかが課題、市民を巻き込んでいくためには取り組みの意義や農業とのつながりを理解してもらう工夫が必要、能登での生物多様性と農法との関係性の検証が必要、マンパワーが不足しているなどといった意見が挙がりました。

また、今年度の取り組みとしては、「バイオーム」というアプリを使用して2022年に実施した観察会(詳細はこちらに掲載/バイオームイベント in 七尾《ななおSDGsスイッチ!》)で集めた生きものデータを精査し、今後、WGでのモニタリングに活用できるかどうか検証を進めていることも報告されました。ただ、バイオームのデータ提供は有償であり、その点からも活用していくには大きな課題があると言えます。無料でデータが引き出せる「iNaturalist」というアプリもあり、こちらも小学校の観察会で実際に使用してみていることも報告されました。しかし、小学校でのアプリの使用についてはさまざまな課題があるため、今年度は継続的にアプリを利用し、データの報告に協力してもらえる可能性が高い、大人を対象とした観察会の実施を検討してみることになりました。

一方、田んぼの生きもの観察会を行う際、講師となる専門家が不足していることも課題で、観察会を行うための研修会を開催するなど、解消のための議論が行われました。

「フィールド研修会」(田んぼの生きもの調査など)と、「GIAHS研修会」(GIAHS全体について学ぶ)を、今年度は能登GIAHS推進協議会と合同で開催する方向で調整することや、トキ放鳥受入の取り組みとの連携をさらに進めていくことの重要性も確認しました。現在、昨年度作成した下敷き教材を補足する副教材を作成していますが、その進捗についての報告や、6月に中国浙江省で「第7回東アジア農業遺産学会」が開催され、そこに出席した金沢大学の中村浩二名誉教授(WG顧問)と小山研究員からの報告(詳細はこちらに掲載/第7回東アジア農業遺産学会《中国浙江省》での発表)などもありました。

さらに、国連大学OUIKの渡辺綱男所長からは3月に10年ぶりくらいに策定された日本の生物多様性国家戦略に関する動きの情報共有も行い、能登地域の農業生物多様性や、トキの野生復帰に関する中味の濃い情報交換の場となりました。

このWGは今年度あと2回開催する予定です。

*能登GIAHS生物多様性WGについて、詳しくは下記のホームページをご覧ください。
 https://sites.google.com/view/noto-biodiversity

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