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第7回東アジア農業遺産学会(中国浙江省)での発表

202364日(日)から8日(木)まで、中国浙江省麗水市慶元県で第7回東アジア農業遺産学会(ERAHS)が開催されました。今回の学会は、「農業遺産システムの保全が農業食糧システムの転換を促進する」をテーマに、日中韓の研究者や専門家、関係者などが多数集まりました。 

この学会では、農業遺産に関する最新の研究成果や知見、そして各農業遺産サイトでの優良事例やケーススタディが共有され、異なる地域の取り組みを学び合う貴重な機会となりました。東アジア諸国における農業遺産システム間の協力の推進も重要なテーマであり、研究者や専門家、関係者同士が情報交換を行い、新たな協力関係の構築に取り組みました。国連大学の小山研究員も石川県能登地域における能登GIAHS生物多様性ワーキンググループで行っている市民参加型の生物多様性モニタリングの仕組みづくりの取り組みに関する内容を中心に口頭発表を行い、地域の生き物の専門家や自治体、学校、地域団体などと取り組んでいる活動について発信してきました。 

 

 

 

 

 

 

霊芝栽培施設の風景 (写真左)、中国のしいたけ栽培の生みの親である呉三公さんの子孫の方による栽培方法のデモンストレーション (写真右)

今回の開催地の慶元県は昨年「森林-キノコ共同栽培システム」として世界農業遺産(GIAHS)に認定された地域です。学会の終了後にはこのキノコ栽培などを学ぶフィールドツアーが開催されました。800年前に慶元で始まったしいたけ栽培の方法について学び、健康効果や薬用の価値が高い「霊芝(レイシ)」の栽培施設を見学しました。キノコの持つ可能性について深く考える機会となりました 

今後も東アジア諸国における農業遺産システムの保全と協力の推進は重要な課題となります。国連大学では、今後も国内外の地域間での課題や解決策の共有、協力の推進など、引き続きサポートしていきたいと思います。次回のERAHSは来年、「清流長良川の鮎」がGIAHSに登録されている岐阜県で開催予定です。 

慶元の椎茸博物館に展示される多種多様なキノコ 

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