OUIK > お知らせ > 里海の生き物調査 in 七尾市石崎漁港

お知らせNews

里海の生き物調査 in 七尾市石崎漁港

2023年6月29日、七尾市立石崎小学校の6年生の児童たちによる「里海の生きもの調査」が実施されました。この調査には能登GIAHS生物多様性ワーキンググループの専門家のメンバーである金沢大学環日本海域環境研究センターの坂井さん、のと海洋ふれあいセンターの荒川さん、金沢大学能登学舎の岸岡さん、国連大学の小山研究員が参加し、生き物調査の実施を支援しました。

 

調査は、七尾市石崎町漁港周辺で行われました。児童たちは石崎小学校から先生と一緒に歩いて到着しました。天気にも恵まれ、心地よい風とともに生き物たちの姿を観察する準備が整いました。

まず初めに、七尾市農林水産課の澤野さんからその日のスケジュールの案内がありました。そして、坂井さんから観察場所や採集・観察方法、注意事項などについて説明を受けました 。

調査では、4班に分かれて、網を使用して海中の生き物を採集したり、海岸沿いの砂浜や岩場で生き物を探して軍手で捕まえたりしました。そして生き物だけでなく、その場所がどんな環境か、どんな漂着物があるかなどについても班ごとに考察しました。一見あまり生き物がいないように見える海岸でも、じっくり探すことで色んな生き物を見つけることができていました。児童たちは、カニや貝などの生きものを目の前にして、興味津々の表情を見せていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

※写真右:見つかったスナガニ

講師の坂井さんや荒川さんが、採集した生き物の種判別や解説を行い、児童たちの質問にも丁寧に答えてくれました。児童たちは、生き物たちの生態や生息環境について深く理解するとともに、里海の環境や生き物の状況を見守り、守り活用していく重要性についても学びました。また、普段は巣穴しかなかなか見ることができないスナガニですが、今回は実物を捕まえることができました。児童たちは初めて見るスナガニを前に、「目が飛び出してる!」と他の岩場のカニとの違いにも直ぐに気が付くなど、鋭い観察力を発揮していました。

最後には、iNaturalistというアプリを使った生き物調べとデータ投稿も体験してもらいました。小さな貝類の撮影はなかなか難しく、間違った同定もありましたが、アプリの使用も楽しんでいる様子でした。

 

 

 

 

 

 

※アプリを使った生き物調べ

この里海の生き物調査は、児童たちにとって貴重な体験と学びの機会となったのではないでしょうか。自然の中で直接生き物と触れ合うことで、環境への関心や生物多様性への理解も深まりまったのではないでしょうか。今後も、このような体験を通じて自然とのふれあいを大切にし、身近な里海を見守り、保全・活用していく取り組みを自治体や学校でも続けていってもらえたらと思います。私達も、今後も地域の里山や里海における教育や環境活動において、さまざまな経験と学びが子供たちに提供されるよう、サポートしていきたいと思います。

 

 

 

Menu

Category

Monthly Archives

Yearly Archives

Pick up

Banner:Conference