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第7回東アジアユネスコエコパークネットワーク(EABRN)ワークショップ参加報告

第7回東アジアユネスコエコパークネットワーク(EABRN)ワークショップが開催され、飯田義彦研究員が参加しました(表紙写真は、韓国MAB国内委員会提供)。

2017年9月4日(月)~9日(土)には、中国科学院植物研究所にて「Biodiversity Infomatics in Big Data Era」(ビッグデータ時代の生物多様性情報学)と題して、アジア17カ国総勢47名(ウズベキスタン(1)、タジキスタン(2)、カザフスタン(2)、モンゴル(2)、パキスタン(3)、インド(1)、バングラディッシュ(1)、スリランカ(1)、フィリピン(3)、タイ(2)、ベトナム(3)、ネパール(2)、マレーシア(1)、インドネシア(1)、韓国(6)、中国(15)、日本(1))が参加しました。

研修では、Keping Ma氏(中国科学院植物研究所教授)から、生物多様性保全のための生物分類学とアジアスケールでの情報共有の重要性についての講義に始まり、同植物研究所の研究者を講師陣に招いた具体的な話題提供が行われました。講義でのインターネットを活用した標本データベースの構築、ITやリモートセンシング技術を活用した森林域の動植物のモニタリング方法などの学習をふまえ、森林生態系長期モニタリングサイトでの実際の取組み事例についても現地実習が行われました。9月9日(土)には、前ユネスコ生態地球科学部長、Qunli Han氏からユネスコエコパークの取組みについての講義が行われました。中国編のワークショップは、ユネスコ北京事務所の協力の下、第7回EABRNワークショップと連動しての参加となりました。

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併設の植物園

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北京森林生態系長期モニタリングサイト(Donglingshan 20-ha forest dynamic plot)での研究紹介

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Qunli Han氏によるユネスコエコパークの講義

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 Keping Ma氏から修了生への挨拶

2017年9月11日(月)~14日(木)は、舞台を中国から韓国に移し、ロシア(2)、カザフスタン(2)、モンゴル(2)、日本(1)の4カ国7名が参加し、韓国北部のGwangneung Forest ユネスコエコパーク、Soraksan ユネスコエコパークを視察しました(主催:韓国MAB国内委員会、ユネスコ北京事務所)。前者では、森林保護区でのマツ枯れ、ナラ枯れ対策の現状についての現場実習、後者では、国立公園のガバナンスの概要を始め、ビジターセンターや国立標本館の見学、野生動物(昆虫や哺乳類など)の保護・保全・モニタリングの実践的な活動についての解説、現場見学がありました。Soraksan ユネスコエコパーク(韓国国立公園局Species Restoration Technology Institute)でのGoral属(カモシカの近縁種)の保護保全活動に関する質疑応答の中で、飯田研究員からは日本の獣害問題について言及し、韓国でも同様な問題が起こっており、両国間での共通課題であることが共有されました。また、Soraksan ユネスコエコパークでは、「市民カレッジ(Citizen College)」という一般市民とユネスコエコパークとをつなぐ事例として連続講座の概要や修了生のネットワーク活動について紹介されました。

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森林プロットでの昆虫モニタリングの実施状況(写真:韓国MAB国内委員会)

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Soraksan ユネスコエコパークでの韓国国立公園局Species Restoration Technology Instituteが進めるGoralの保全活動について説明を受ける

なお、本国際ワークショップへの参加にあたっては、ユネスコ北京事務所(Beijing Office, UNESCO)の支援を受けました。

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