2025年3月1日、UNU-IAS OUIKは金沢市菊川町の公民館にて、市民向けセッション「空き家・空き地について考える」を開催しました。
本セッションは、地域と協働で進める「持続可能な都市自然プロジェクト(SUNプロジェクト)」の参加型アクションリサーチ(PAR)の一環として行われ、市民15名が参加しました。
第一部では、研究員フアン・パストール・イヴァールス博士が、空き地や空き家の再活用を通じたグリーンスペースの拡大についてレクチャーしました。都市の自然がもたらす社会的・経済的・環境的な効果や、2021年に実施した調査結果を共有しました。この調査では、地域住民が過疎化を懸念し、放棄された土地を地域の資源として活用したいという意識が明らかになっています。
さらに、縮退都市における国内外の先進事例として、米国デトロイトや金沢市のコンパクトシティ政策、地域主導のプロジェクト(OKURIIE、Tsuzuru NPOなど)も紹介されました。今後は、Tsuzuru NPOと連携し、ユース世代を巻き込みながら、放棄地を活用した畑づくりに取り組む予定です。
第二部では、「すごろく」を用いて、ゲームを通じて空き家の未来を考えるグループディスカッションを実施しました。このゲームでは修復や自然再生など多様な選択肢を市民が議論し、空き家に対する理解と関心が高まりました。参加者からは、地域のつながりを感じながら、空き家の活用について前向きに考えるきっかけになったとの声がありました。
今後は、5月に菊川地区でコミュニティガーデンを立ち上げ、能登半島の農家の方々との協働も視野に入れて活動して行きます。地震後に空き地が増えた輪島や珠洲での展開も検討しており、都市と地域をつなぐ新たな関係づくりを目指します。
また、6月27日には、ホタルの調査を通じて地域の生物多様性を考える市民科学イベントも予定しています。SUNプロジェクトでは今後も、自然を生かした地域づくりと住民参加の仕組みづくりを進めていきます。