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里海の生き物調査 in 七尾市能登島マリンパーク

2023年9月8日、七尾市立和倉小学校の6年生の児童たちによる「里海の生きもの調査」が実施されました。この調査には能登GIAHS生物多様性ワーキンググループの専門家のメンバーである金沢大学環日本海域環境研究センターの坂井さん、石川県立大学の柳井先生、のと海洋ふれあいセンターの荒川さん、金沢大学能登学舎の木下さん、国連大学の小山研究員が参加し、生き物調査の実施を支援しました。

調査では、班に分かれ、最初に堤防で岩場の生き物を探しました。網を使用して海中の生き物を採集する児童や、軍手で捕まえている児童もいました。そしてついつい夢中になって勢い余ってお尻まで水に浸かってしまう児童も!堤防からはアマモ場も見ることができました。

次に、捕まえた岩場の生き物をトレーに出して、観察しました。ワーキンググループで作成した下敷きや、今年度新たに作成している副教材も用いながら、今回見つかった生き物について坂井さんに解説してもらいました。能登半島では食材としても用いられているしただみの仲間や、アラレタマキビガイ、スガイ、レイシガイなどの貝類が沢山見つかりました。そして小ぶりなサザエを見つけた班の児童は、貝を見つめながら「食べたいなぁ」と何度も言っていました。小さなシマイサキの幼魚も見つかりました。

続いては、人工の砂浜にどんな生き物が住んでいるかを観察しました。坂井さんから砂浜にある無数の穴はスナガニが空けたものであることを教えてもらい、スナガニ探しがスタートしました。なかなか見つけることができませんでしたが、荒川さんが見つけた個体を観察することができました。大きな目の可愛らしいスナガニの姿に興味津々の表情を見せていました。

そして生き物だけでなく、どんな漂着物があるかについても考察しました。沢山落ちていた切れたチューブの様な漂着物が、カキの養殖で使われているものであることなどを教えてもらいました。和倉小学校では、SDGs学習も進めているので、先生も児童も漂着物に大変興味を持って観察し、目立つ漂着ゴミは持参したゴミ袋に入れて持ち帰ってくれました。

海のすぐ近くに住んでいても、子供たちが生活の中で海の生き物を観察する機会というのは少なくなっているため、観察会で自分で生き物を見つけて、直接触れてみることで、生物多様性への理解やSDGsへの関心も深まったのではないでしょうか。今後も、SDGs学習を進めていく中で、今回の観察会をきっかけに、身近な里海の環境の重要性、そこに生息する生き物たちと私達の暮らしの繋がりなどについても学びを深めていってもらえたらと思います。

今回使用した副教材は、講師や学校の先生からのフィードバックを得て、今年度内に完成予定です。

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