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IMAGINE KANAZAWA 2030推進会議の開催

2022/5/12, 金沢

国連大学IAS OUIKと金沢市、金沢青年会議所(JC金沢)の三者と、市民、地域、NPO、企業などが一緒になって金沢SDGsの達成を目指す「IMAGINE KANAZAWA 2030」。 

その推進母体となるIMAGINE KANAZAWA 2030推進会議の令和4年度第1回の会議が2022年5月12日に開催されました 

会議では前半、事務局となる前述の三団体から前年度の施策の進捗と本年度の取り組みが紹介され、その後、推進会議を構成する各委員からの取り組み事例紹介と意見交換が行われました。 

まず初めにIMAGINE KANAZAWA 2030 推進会議事務局から、令和3年度の活動報告について5つの観点(柱)からの説明ありました。  

  1. 場づくり 

包括的な目標であるSDGsの達成には、多様なステクホルダーの協働が欠かせません。「金沢ミライシナリオ」をパートナーで達成するために設立されたプラットフォームである「IMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズ」のメンバー数は令和4年3月末時点で195(企業、団体、個人)にのぼります。またその内訳も多様であり、多岐にわたる業界の企業やさまざまなバックグランドを持つ団体等が参画しています。また、パートナーズ会員による交流会の運営を担当するメンバーを募集し、不定期開催であったパートナーズ交流会を定例開催(9回実施)といたしました。 またパートナーズ会員に限らず、誰もが気軽に参加できる「SDGsカフェ」は3回開催されました。 

  1. 担い手の育成 

次世代のSDGsの担い手である小学生から高校生までが発案した地域課題解決に関するプロジェクトをチームで取り組む「第2回金沢次世代SDGsアイデアソン」を実施いたしました。 自分の地域や組織でSDGsに取り組むための第一歩である「対話」の効果的な手法をまとめた「金沢ミライ対話」を開発するため、市民と市職員の合同研修が実施されました。 令和元年から令和3年の間、石川県立西高等学校1年生を対象に、金沢SDGsの「五つの方向性」を題材にしたPBL(課題解決型学習)を実施いたしました。本PBLにおいて作成した動画は「大学生による中高生のためのSDGs/サステナビリティアワード2021」ファイナリストに選出されました。 

  1. 周知広報 

令和3年10月9日(土)10月9日KANAZAWA SDGs フェスタが開催されました。ゴミの削減について参加者の皆様に考えていただくきっかけとなるよう、買い物かごや容器、タンブラーの持参を呼びかけました。 また公式HP・Facebookでの周知に加え、金沢かがやき発信講座、イベント後援等により広報活動に取り組みました。 

令和39月に実施した市民アンケートによると、SDGsを認知している市民の割合は約94%にのぼり、令和27月時点の調査結果と比較して認知度が約26%上昇しました。また、SDGsを認知するだけではなく、推進に向けて実際に行動している人の割合も高まってきています。 

  1. 自走化の推進 

ステクホルダーの連携を強化するためのプラットフォーム機能や事業の加速化・自立化を目的とした民間資金の活用について検討するため、地元金融機関等と行いました。また、金沢SDGsの進捗を把握し、課題に対する更なるアクションを検討するため、指標作成に取り組みました。指標は金沢ミライシナリオに設定されている目標に基づき設定されます。各指標の進捗を測るため、適切なデータを収集し、進捗率を可視化する予定です。

  1. 金沢SDGsツーリズム 

金沢市は令和2年に内閣府より「SDGs未来都市・自治体SDGsモデル事業」に選定されました。本事業において金沢市は市民生活と調和した持続可能な観光の振興〜『責任ある観光』により、市民と観光客、双方の『しあわせ』を実現するまち金沢〜をテーマに「金沢SDGsツーリズム」の推進に取り組んでいます。本テーマに沿った観光事業者の先進的な取り組みを支援しています。 

また、多くの事業者が持続可能な観光への取り組みに取り組むきっかけとなるよう、国際的な認証制度「GSTC 1を参考にし、金沢に適した「金沢SDGsツーリズム推奨(認証)制度」の作成を検討しています。このことにより、金沢がSDGsの文脈で国内外の観光客から選ばれる街となることを目指しています。 

令和4年度は、令和3年度と同様に5つの柱を中心として、昨年度の事業を踏まえ新たに金沢SDGs指標の周知・運用や共生社会実現のための課題解決モデル事業に取り組む予定です。 

国連大学IAS OUIKの取り組みをご紹介 

SDGsに関する市民の皆さまの認知度が高まり、企業・団体の関心も高まっています。SDGsは立場や分野を超えて、多様なセクターの方々が協力して取り組むことができる目標であり、プラットフォームです。 

OUIKにおいては昨年度「SDGsカフェをグリーンボンド、木使い、パートナーシップをテーマに3回実施し、「環境」と「経済」とのバランスについて議論することができました。 

金沢の自然の特徴として複数の日本庭園があること、2つの大きな川があり、網の目のように水路があることが挙げられます。これらの特徴が多様な生物の生存につながっています。どのような生き物がいるのか、一般の方にも参加していただき調査する「持続可能な都市自然プロジェクト(SUNプロジェクト)」を令和元年から実施しています。 

金沢SDGsの推進にあたり、持続可能な街づくりや持続可能な観光への取り組みが連携を強めることが重要です。そのため、本年度は持続可能な観光に関するセミナーワークショップIMAGINE KANAZAWA 推進会議と共催での共催の上、5回実施する予定です。 

国連大学では世界各国の都市における持続可能な取り組みや持続可能な観光に関する調査・研究を行なっています。SDGsは国際目標ですが、各国・各都市の特徴に合わせたローカル指標の策定が重要です。国連大学の持つ国際的なネットワークを利用し、世界の知見を金沢SDGs指標の運用や持続可能な開発に関する取り組みの参考とするとともに、金沢における取り組みを世界に発信していきたいと考えています。  

金沢青年会議所の取り組みのご紹介 

世界におけるSDGsに関する先進事例を共有する会議、KANAZAWA MIRAI SUMMIT 2021を令和3399月に開催いたしました。国内外200社からの協力を得て実施し、のべ6000名の方々にご参加いただきました。 

令和4年度はSDGsの認知度の高まりを踏まえ、従来の活動にSDGsのエッセンスをどう関係づけるかを重視してまいります。 起業家マインド育成のため青少年を対象とした宇宙人材育成プロジェクトを実施しています。また、JAXA等と協力し国際宇宙ステーション(ISSへ金沢の金箔を運搬することを予定しています。 市内中心部への人流増加のため金沢エムザ店舗のテラスを利用したキャンプイベントを計画しています。 

参加した委員からの活動報告&意見交換 

  • NPO法人いしかわフードバンクネットの青海万里子氏から、災害備蓄品の交換に伴う企業からの食品のご寄付を多くいただいている一方、食品の提供について提携を結ぶ社会福祉協議会等の団体が87あり、シングルファミリー等からの食品提供についてのニーズが大きいことが紹介されました。また食品を取りに来ていただく際に、相談をお受けする仕組みを今後進めていく予定とのことです。 
  • 公益財団法人大学コンソーシアム石川の大澤敏氏からは、大学生がSDGsを実社会において実装する機会の提供及び大学における学びを対外的にわかりやすく示すことができる国際的な認証(バッチ)制度(SDGsに関連する項目が多数あり)の導入を検討していることが報告されました。 
  • 一般社団法人石川県銀行協会の竹腰千晶氏株式会社北國フィナンシャルホールディングス総合企画部広報IRグループからは資産形成キャリア教育等を行うため、小中学校、高校、大学へ講師を派遣する取り組みについてご紹介がありました。またSDGs達成に向けた実社会における取り組みがなされているのかを知っていただくため、修学旅行生に本社ビルを視察いただき、クールビズ等の取り組み等についてもご紹介いただきました 協働をすすめる市民会議の俵希實氏からは自身の調査研究をもとに、SDGsの認知度・実践する市民が増えることは、市民の金沢市への貢献意識」の高まりにつながることが期待され、ひいては異文化や外国人への寛容なマインドの向上にもつながる可能性があるとの見解が示されました。 
  •  金沢商工会議所の八木圭一郎氏からは、COVID-19による影響、原油高の影響等を受け、経営環境が厳しい状況である中でも、引き続きパートナーシップを重視しSDGsに取り組む予定である旨、ご報告がありました八木氏が所属する企業が推進するサーマルリサイクルの枠組みに、NPO法人いしかわフードバンクネットが参画いただいているとのことです。 

SDGsの大目標である「誰一人取り残さない社会」の実現のため行政・民間・市民セクターが連携して課題に取り組んでいくことが確認され、IMAGINE KANAZAWA 2030推進会議が終了いたしました。 

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