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次世代リーダー育成プログラム 第2回講義を開催

能登の震災と豪雨から学ぶ ― 地域の知恵とレジリエンスのかたち

2025年7月9日、「石川金沢から世界を変える、次世代のリーダー育成プログラム 2025 研修コース」の第2回講義が金沢未来のまち創造館で開催されました。今回は、2024年に発生した能登半島地震および豪雨災害を取り上げ、地域が持つレジリエンス(回復力)や、自然との共生によって支えられる暮らしの知恵について学ぶ機会となりました。

今回講師を務めたのは、国連大学OUIKの小山明子研究員です。はじめに、世界農業遺産(GIAHS)に認定されている「能登の里山里海」の自然環境と暮らしの特徴が紹介されました。トキの野生復帰に向けた水田環境の整備や、里山里海の生物多様性モニタリングの取組が紹介されました。さらに震災・豪雨災害の被害状況や復興についても触れ、地産地消や保存食や発酵文化といった伝統的な知恵が、持続可能で災害に強い地域づくりを考える上でも大切な要素であることが語られました。続いて、能登島で実施された断水時の井戸利用に関する調査活動と結果が共有されました。地震で上水道が使えない中、多くの家庭や地域が井戸を活用し、水を分け合って生活を支え合った実例は、災害時における地域資源の重要性を示すものとして共有されました。

後半では、金沢大学から研究者や学生3名が、自身の研究を紹介しました。

  • 微生物DNAによる水の安全性評価(ラシンドゥ・ガラゴダさん/金沢大学 環境科学系 助教)
  • 殺藻細菌を使ったアオコ対策(織田優生菜さん/金沢大学 生命理工学専攻 修士課程1年)
  • ノドグロの性判別技術の開発(通眞子さん/金沢大学 自然システム学専攻 修士課程1年)

一見、環境とは無関係に見えるテーマも含まれていましたが、それぞれが水の安全や食資源の持続可能性といった社会課題と密接につながっており、「科学がどのように社会に役立つか」を考えるきっかけとなりました。

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