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【出版物の紹介】「都市自然 ー帰属意識、ウェルビーイング、生物文化を豊かにするー」

11月に出版された本、「都市自然 ー帰属意識、ウェルビーイング、生物文化を豊かにするー」”Urban Nature -Enriching Belonging, Wellbeing and Bioculture-“(出版社: Routledge)の第二章「山・谷・川、金沢市の日本庭園の新しいコモンズ 」をOUIKのフアン・パストール・イヴァールス研究員が執筆しました。※この本は英語版のみでの出版です。

本の紹介

この本は都市の自然やデザインに対する西洋的な描写や価値観の優位性を打ち消すことを目的とし、多様な文化的脈絡を持つ都市住民が、都市の自然をどのように捉え、交流し、関わり合い、意味を与えているのか、その多様性を紹介しています。事例としてアフリカ、アジア、ヨーロッパ、南北アメリカにおいての多次元的な都市自然との関わりを取り上げ、生物文化多様性というレンズを通して考察しています。人類学、開発学、地理学、社会生態学、都市学の関連分野の学生にとっても重要な読み物となるでしょう。

 

 

 

章のタイトル:「山・谷・川、金沢市の日本庭園の新しいコモンズ

フアン研究員が担当したこの章では伝統的な日本庭園など、フォーマルな形の「自然の中の空間」に焦点を当てて空間分析を行っています。日本の伝統的な庭園を構成する空間構成要素として、山・谷・川、という空間的なタイプを提唱し、総合的な視点を得るために、哲学、デザイン、エコロジーの3つの補完的な領域から、石川県金沢市の事例を示しながらアプローチしています。現在、世界の都市が社会的・経済的・環境的課題に直面している中で日本の3つの空間タイプによる都市の自然生産は、これらの課題にどう対処していくかという市民の思いを表現するためのツールとなっています。日本の社会もこのような課題と無縁ではありません。日本庭園の数が減少しているだけでなく人口減少の影響もあり、多くの庭園が放置されています。この章ではこの様な問題にどのように向き合うべきかを述べると共に、新しい都市の自然を創造するための基礎として、伝統的な知恵を再解釈することの必要性を論じ、自然との親和性を取り戻すためのヒントを明らかにしています。

 

この本のご購入はこちらから

https://www.routledge.com/Urban-Nature-Enriching-Belonging-Wellbeing-and-Bioculture/Cocks-Shackleton/p/book/9780367427573

https://www.amazon.co.jp/-/en/Michelle-L-Cocks/dp/0367427575/ref=tmm_hrd_swatch_0?_encoding=UTF8&qid=&sr=

https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-02-9780367427573

https://books.google.co.jp/books?id=-BAHEAAAQBAJ&pg=PR7&hl=ja&source=gbs_selected_pages&cad=2#v=onepage&q&f=false

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