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IMAGINE KANAZAWA 2030 パートナーズ 交流会#5(2021年9月16日)の開催

金沢ミライシナリオをパートナーシップで実践するためのプラットフォームであるIMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズ。2021年9月10日時点で157の企業、団体、個人が参加しています。パートナーズ交流会では、毎回、参加者が「パートナーズのみなさんと協働で実行したいプロジェクト」をピッチプレゼンし、それを起点に参加者同士で金沢ミライシナリオの実現に向けたディスカッションを行います。昨年度は合計2回の開催に留まりましたが、本年度は毎月開催することで、金沢ミライシナリオの実現と会員間の協働を進めていく予定です。

 

 

 

先日9月16日に2021年度第3回目、合計第5回目となるパートナーズ交流会がオンラインで開催されました。今回も各種団体、企業また個人の方と多くの方々にお集まりいただき、活発な意見交換が行われました。今回は、食糧不足と健康問題をテーマに活動するNPO法人TABLE FOR TWO、オーガニックとフェアトレードのお店を経営するほか、SDGs達成に向けた行動啓発のための映画上映を行う株式会社のっぽくん、「こころ豊かな暮らしを実現する」をテーマに人々の清潔、美、健康を支えてきた花王グループから花王グループカスタマーマーケティング株式会社の3団体がピッチプレゼンを行いました。

TABLE FOR TWOさんは、先進国の過度なカロリー消費とそれに起因する肥満や生活習慣病、反対に開発途上国で起こっている食糧不足と飢餓の両方を解決しようと取り組む団体です。企業の社員食堂や店舗で提供されるTABLE FOR TWOさん特製のヘルシーメニューが購入されることで、開発途上国に給食1食分が寄付される仕組みを作っています。これまで累計7,390万食が支援されたほか、709団体と提携してきた実績があり、2019年ジャパンSDGsアワードも受賞しています。金沢市でも株式会社白山さん、石川中央魚市グループの(株)マルストックさん、金沢大学などと提携し、自動販売機での飲料販売や地場食品の販売などを通した寄付の仕組みを導入しています。日本側で販売するメニューについては企業側の意向も踏まえ柔軟に対応しているそうです。

 

 

続いて、のっぽくんさんからは、のっぽくんが協力している「未来につなぐ映画祭」の紹介がありました。「未来につなぐ映画祭」は金沢市内の3会場(NOPPOKUN金沢港クルーズターミナルシネモンド)にて、SDGsに深く関わる合計5作品を9月4日から10月1日までの4週間にわたり上映します。どの映画も世の中や人生に関わる問題など、身近だけど知らなかった考えさせられるテーマを扱っていて、SDGs達成に向けて一歩踏み出すエネルギーを与えてくれるものです。加えて、文章では抽象的で難しいSDGsについて映像を通して噛み砕いて理解できるほか、各映画がSDGsのどの目標とリンクしているか表示されているので、まだまだSDGsについて分からない方でも自分ごととして捉えやすい内容になっています。のっぽくんさんは、5作品のほかにSDGsをテーマにした複数の映画を上映する権利を保持しています。今後は映画を通してSDGs達成に貢献するための交流の場を作っていくこと、企業向けのSDGsの勉強会などを行うことを検討しています。

 

 

最後に、花王グループカスタマーマーケティング株式会社さんから同社のSDGsへの取り組み内容をご紹介いただきました。花王グループはESG戦略として「My Kirei Lifestyle 世界中のお客さまのこころ豊かな暮らしを実現する」を掲げ、花王グループカスタマーマーケティング株式会社内にノルマを持たない社会コミュニケーション部門を設置。多様なコミュニティーとの積極的なコミュニケーションを行い、環境、健康、衛生、多様性の観点から社会貢献活動と生活者のこころ豊かな暮らしの実現を支援しています。具体的には、幼稚園や保育園向けの手洗い講座、小学生向けのプラスチックごみの環境講座、就活生や再就職者向けのメイク・スキンケア講座などを開催しています。今後、順々に取り組みの種類を増やすとともに講座の実施数も増やしていきたいそうです。前回のパートナーズ交流会で意見交換を行った石川シングルマザーの会さんとは、協力して公民館でメイクアップ講座を開催することが決まっているそうです。

 

 

ピッチプレゼンの後は、お馴染みのグループディスカッションが行われ、各発表者への質疑応答やどうしたらプロジェクト推進を後押しできるか、関連する課題を解決出来るか、話し合いが行われました。グループディスカッションの後、各グループでの話し合いの内容が参加者みんなに共有されました。共有された内容に対して更に、別の観点から新しい解決策や協働のアイディアが共有され、新しい協働プロジェクトのたねやネットワークも生まれました。ツエーゲン金沢 さんの子ども向けサッカー教室イベントと公式戦の合間に、施設を利用してのっぽくんさんと協力してSDGsの映画を放映するなどのアイディアも登場しました。

今回のパートナーズ交流会では、参加者が考えついたアイディアを自由に共有し合える交流会の場の中で更なる広がりが生まれ、プロジェクト推進のアイディアとつながりのきっかけが多数生まれる機会となりました。

今回のパートナーズ交流会では、ディスカッションに先立ち、IMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズのコーディネーターを担当する橋本さんから交流会を通した協働の実現事例も共有されました。2021年度第1回目でピッチプレゼンされたkanazaWAZA研究所さんはパートナーズ交流会でつながりを作り、東京海上日動金沢支店さん、金沢機工さん、SYNCA DESIGN UNITさんと協働でサスティナアートプロジェクト放置竹林編を実施中。また、ピッチプレゼンの中でも紹介があったよう、石川シングルマザーの会さんと花王グループカスタマーズマーケティングさんがメイクアップ講座の開催を企画するなど、パートナーズ交流会を通した協働プロジェクトが着実に動き始めています。今後、橋本さんはコーディネーターとしてパートナーズ会員間の協働プロジェクトに伴走して調整を担い、協働の輪をどんどんと広げていく予定です。また、交流会を通して生まれた金沢ミライシナリオを実現する協働プロジェクトを進めている方がいらっしゃいましたら、ぜひ事務局までお知らせください。

IMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズでは会員を随時募集しているほか、交流会でピッチプレゼンしたい企業、団体、個人の方も募集しています。ぜひ皆様のミライを作るアイデアを聞かせてください。

【イベント告知】SDGsカフェ# 18 木の文化都市・金沢の「木づかい」を考えよう!

★このイベントはオンライン開催です。こちらより事前登録が必要です。

国民一人当たり一年に1,000円が課税される森林環境譲与税を知っていますか? 課税が始まるのは2024年ですが、実はこのお金が前倒しで森林整備のために自治体に配布されています。森林面積が6割を占める金沢市にとって、森林資源を未来のために整えるまたとないチャンスです。そして造林事業が始まって50年、そろそろ建築木材も育ってきて有効活用したいところです。

一方、まちづくりでは、金沢町家のような古いものを守りながら、新たな建築物への木材利用や地元産材の活用を促進して「古くて新しくてここちよいまち」を目指す「木の文化都市」も始動しました。

「森林―林業―建築―街づくり」のサイクルを通じた木をめぐる循環型社会を構築するために、金沢に足りないものは何でしょう?そして、ほかの都市にはない強みもきっとあるはず。金沢の未来の街並みを一緒に議論してみませんか?

今回未来の金沢の景観をイマジンしてくださるのは、木造建築を専門に研究され金沢市木の文化都市検討委員も務めた宮下智裕さん。

アイデアを提供いただくのは、金沢市の森林の現状を報告してくださる上田博文さん(金沢市森林再生課)と、地域の森づくりとまちづくりのあいだをコーディネートし、地域の木材を活した木造建築を多く手掛けているNPO法人サウンドウッズの安田哲也さんです。

 

【開催概要】

日時:2021年10月14日(木)18:30~20:00
会場:オンライン こちらのURLよりお申し込みください。
https://unu-edu.zoom.us/webinar/register/WN_8hzFCqsdR_ejI1BDd6Hsjw
定員:200名(参加費無料、事前申込制)
※必ず上記URLより申し込みをしてください。

 

【プログラム】

●金沢SDGsについて:
国連大学IAS OUIK事務局長 永井 三岐子
●IMAGINEする人:
金沢工業大学 環境・建築学部 建築系 宮下智裕さん 
●アイディアを提供してくれる人:
金沢市 農林水産局 森林再生課 上田博文さん
NPO 法人サウンドウッズ 安田哲也さん
●オンラインディスカッション

 

【登壇者プロフィール(登壇順)】

宮下 智裕

金沢工業大学 環境・建築学部建築学科准教授 博士(工学)
南カリフォルニア建築大学(SCI-Arc)大学院修士課程修了、芝浦工業大学大学院博士課程工学研究科修了。2007年 から現職。構法デザインを中心に文化に根ざしたサスティナブルな建築、まちづくりを目指して活動中。静岡県生まれ。木の文化都市を考える金沢会議委員、金沢市景観審議会計画部会委員、金沢市地球温暖化対策推進協議会委員、他を務める。
受賞:金沢市都市美文化賞(2009)/ Low Carbon Life Design Award環境大臣賞(2009)他
著書:3.11以後の建築 金沢都市再編計画2014(学芸出版)/金沢らしさとは何か(北國新聞社) 

 

安田 哲也

NPO法人サウンドウッズ 

1970年兵庫県生まれ。京都工芸繊維大学で建築とデザインを学び、設計事務所勤務、青年海外協力隊参加経て、2005年から自身の建築設計活動を開始。2009年にNPO法人サウンドウッズ設立に参加し代表理事就任。地域の森づくりとまちづくりをつなぐ木材コーディネートを全国で展開中。一級建築士。

 

上田 博文

樹木医/金沢市役所農林水産局森林再生課 担当課長補佐
1975年大阪府生まれ。大阪芸術大学デザイン学科を卒業後、造園会社で働きながら、兵庫県立淡路景観園芸学校でランドスケープデザインを学ぶ。淡路島で空き家を活用したアート活動をした後、2009年に金沢市役所に入職。樹木医として主に金沢市内の保存樹の保護・治療を行うとともに、現在、森林再生課において森づくりに関わる計画の立案や市営造林事業などの森林行政に携わっている。

 

過去のSDGsカフェシリーズはこちらからご覧いただけますので是非ご覧下さい!

https://ouik.unu.edu/events/events_cat/sdgscafe

OUIK 生物文化多様性シリーズ#5 金沢の庭園がつなぐ人と自然  ー持続可能なコモンズへの挑戦ー

金沢の日本庭園の活用方法を防災、観光、景観など多面的なアプローチから解説すると共に、持続可能な都市と生態系保全に向けたアイデアを提唱しています。

【開催報告】ホタル鑑賞へ行こうーホタルが棲む幸町・菊川へ

石川県金沢市内の中心域にはホタルが生息できる環境が残っています。昭和期以降の都市化や宅地化により、ホタルの生息数が減少していましたが、下水道の整備が進み、水質改善に伴い、まちにホタルが舞い戻ってきています。金沢市では過去30年以上にわたり、市民参加型の「ホタル生息調査」が実施されています。地域の自然やいきものを保全し次世代に繋げていくため、市民団体の積極的な保全活動が継続されています。

7月2日金曜日に、国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(国連大学 IAS OUIK)は、SUNプロジェクトの下、ファン研究員が金沢市内の幸町、および菊川にて市民参加型のホタル生息調査ツアーを実施しました。鞍月用水沿い及び周囲の庭園周辺を踏査し、夜間の水のせせらぎや都市の自然を楽しみつつ、ホタルの生態を調査することを意図した企画です。

当日は、幸町・菊川地区にお住いの方々をはじめ、総勢15名程度の方々にご参加いただきました。また、金沢ホタルの会副会長・石川ホタルの会事務局長の新村光秀さん、石川県立自然史資料館館長の中村浩二さんにもご参加いただき、ホタルの生態について教えてもらいながら、調査を進めました。

ホタルは全世界で2,000種余り存在すると言われていますが、普段良く耳にするのはゲンジボタルやヘイケボタル。金沢市内でもそれら2種類の生息が確認されています。それぞれ体長や光り方が異なるため、それを目印に江戸時代から活用されている用水沿いに個体数を確認していきます。

雨の日はホタルの飛ぶ姿はなかなか確認できません。その代わり、水辺の植物の葉っぱの裏に隠れていたりします。調査当日は小雨でなかなか見つけることができませんでしたが、10数カ所余りの観測地点を小まめに確認していくことで、結果的に合計数十匹のゲンジボタルとヘイケボタルを確認出来ました。また、参加者のご好意もあり、旧町家である邸宅内の日本庭園でも調査を行わせてもらうことが出来ました。日本庭園内でホタルが飛び交う幻想的な風景を見つつ、日本庭園が果たす都市の生物多様性や生態系への貢献を学ぶことが出来ました。

ホタルの各種類それぞれ、異なる食べ物や生息環境の好みを持っています。綺麗な水質のほか、食べ物であるカワニナやタニシの生育環境、まゆを作れる土、卵を産み付けられるコケなど、水辺周辺の環境も合わせて考えていかなければなりません。今回の調査のような市民参加型のホタル調査は金沢市では多くの方の参加で継続的に行われています。来年もまた多くの方と都市の自然を楽しみつつ、ホタルの生息できる環境について一緒に考えていけるといいですね。

ホタルの生態や金沢市のホタル生息調査の歴史について詳しくは「金沢ホタルマップ30年のあゆみ」もご参照ください。

国連持続可能な開発目標に向けた 青年キャパシティ・ビルデン グ・ワークショップ

日時 / Date : 2016/07/15 13:00 -17:00
場所 / Place : 金沢大学中央図書館 オープンスタディオ 2階

国連大学サステイナビリティ高等研究所と金沢大学留学生センターは、日本で学ぶ留学生によるSDGsワークショップを開催します。このワークショップは、7月11日から14日まで行われる、金沢市を中心としたSDGs達成のためのフィールドワークの報告会を兼ねています。金沢大学留学生センターに在籍する留学生、国連大学サステイナビリティ高等研究所のアカデミックプログラムの修士、博士課程で学ぶ留学生が「創造都市・金沢」を建築、エネルギー、教育、自然資源管理などの側面から議論します。

SDGsに興味がある皆様のご参加をおまちしております。言語は英語のみとなります。 ご登録は ryukou@adm.kanazawa-u.ac.jp まで氏名、御所属を記載のうえお送りください。

OUIK 生物文化多様性シリーズ#4 「地図から学ぶ北陸の里山里海のみかた」

OUIK初のマップブックとして、北陸地方の里山里海の現状や変化、多様な見方を地図から学ぶ教材を発刊しました。北陸地方(石川、福井、富山、新潟、岐阜)のスケール、石川県のスケール、七尾湾のスケールといったマルチスケールでの地図情報をまとめています。(PDF:95MB)

関連ページ(Collections at UNU)  http://collections.unu.edu/view/UNU:6540

IMAGINE KANAZAWA 2030 「金沢SDGs推進のための民間資源活用に関する勉強会」開催

社会課題の解決や新しいプロジェクトを進めていくうえでは、個人や組織の技術や努力(「ヒト」)のほか、解決策やサービスを提供するツール(「モノ」)、そして人々や組織の活動を支えるお金(「カネ」)といったいわゆる経営資源を下支えしていくことが重要です。加えて、モノやサービスづくりを支える自然資源、知識や情報、ネットワークや信頼関係といった社会関係資本、そして個人や組織のスキルアップのための教育も欠かせない要素となります。パートナーシップを組み、補いあうことで、コレクティブインパクトが生まれ、より良い社会が実現されていきます。SDGsの達成についても同じです。

今回、IMAGINE KANAZAWA 2030推進会議は、金沢でのSDGsの推進に向けて、とくに「民間資源」の活用について理解を深めるために、8月19日に「金沢SDGs推進のための民間資源活用に関する勉強会」を開催しました。IMAGINE KANAZAWA 2030推進会議は、SDGsミーティングやIMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズといったプラットフォームを通して、未来の金沢を実現するための新しいプロジェクトや団体や個人間のつながりが生まれるよう取り組んできました。今回の勉強会を通して、民間のノウハウや資金調達と循環の仕組みといった民間資源を活用して、持続可能な金沢の実現を支える仕組みについて理解を深めていきます。

第1回目となる勉強会では、南砺市エコビレッジ推進課の担当者をお招きして、「公益財団法人南砺幸せ未来基金」の設立のいきさつや基金の取り組みについてご説明いただき、その後、出席者全体で質疑応答や議論を行いました。「南砺幸せ未来基金」は南砺市内を活動範囲として地域に寄りそう市民設立の「コミュニティ財団」です。おもに寄付金や休眠預金をもとでに資金調達を行い、7つの地域課題のテーマにそった事業にたいして資金的な援助を行なっています。地域に貢献したい有志市民とその寄付金をもとに設立され、行政の支援で運営が行われてきましたが、2023年度には行政の手を離れ、自立的な運営が行われることを目指しています。現在、寄付金額の増額など資金を集める仕組みを強化するしかけづくり、PRやSNSを通した地名度向上が課題となっています。

今回の勉強会には石川県全域から各金融機関が参加され、石川県における中間支援組織やSDGs推進を支援する資金的支援の事例が共有されたほか、人材育成などの非資金的支援の進め方に関する質疑応答も活発に行われました。資金による支援を行う団体とは別に、ネットワークづくりやスキルアップといった非資金的な支援を行う団体が別の団体として存在しているケースや、その場合に、組織間の連携をどのように取って、社会課題に対してより効果的に支援していくのか、の指摘がありました。

また、社会課題に取り組む人材のスキルアップも議論になりました。参加された金融機関の中では自社で丁寧に育成するケースもあれば、外部委託するケース、また外部と一緒に育成していくケースも紹介されました。「民間資源」を多面的に活用したSDGsの推進のために、各参加団体のご意見やご経験が共有され、貴重な勉強会となりました。

今後もこの勉強会を通じて、民間資源の活用、育成について学んでいきます。

 

IMAGINE KANAZAWA 2030 パートナーズ 交流会#4(2021年8月18日)の開催

金沢ミライシナリオをパートナーシップで実践するためのプラットフォームであるIMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズ。8月18日に合計第4回目、2021年度では第2回目となるパートナーズ交流会がオンラインで開催されました。今回も企業や各種団体、また個人の方と多くの方々にお集まりいただきました。

パートナーズ交流会では、毎回「パートナーズのみなさんと協働で実行したいプロジェクト」がある方がピッチプレゼンし、それを起点に参加者同士でミライシナリオの実現に向けてのディスカッションを行います。

今回は、パソコンリサイクル事業のDREAM WORKSさんと、LGBTQ+の支援団体である金沢レインボープライドの2団体がプレゼンしました。DREAM WORKSさんは、リサイクルパソコンを厳しい境遇にある子供達へ提供しその運動が福井県の企業からも賛同され広がっていることなどを報告、金沢でもその輪を広げてIT教育などを通じ子供達の可能性を広げること提案してくれました。またパソコン廃棄には通常費用がかかりますが、DREAM WORKSさんではWindows7以降のパソコンであれば、回収からデータの消去まで無料で行なっているそうです(証明書発行は1件3,300円)。パソコンの廃棄費用を節約でき、かつ子供達への機会提供にも貢献できることが話題となりました。

金沢レインボープライドからは、北陸初となるレインボーパレードをはじめ、企業勉強会、教育フォーラム、映画上映会などからなる金沢プライドウィーク(9月23ー26日)の開催に向けての協力と、性的マイノリティーへの理解を促進するにはどうしたらよいかについて、当事者の参加も得て対話が行われました。またパレード実現に向けてのクラウドファンディングへの協力も呼びかけられました。

上記2つに加えて、国連大学OUIK永井事務局長とSDGs推進について自由なテーマで相談し議論するグループも設置。こちらでは、花王グループカスタマーマーケティング株式会社さんからSDGsやESG推進のための専門部署の立ち上げに伴い、金沢でできることは?との投げかけがありました。早速、石川シングルマザーの会さんから、普段は自分に時間とお金をかけることの少ないシングルマザーの方たちへ、メークやヘアケア講座などの開催を通じてつながれるのでは、と提案がありました。

各グループディスカッションでは、参加者みなさんの個人や組織としての知識や経験、アイディアが持ち寄られ、どうしたらプロジェクトを推進出来るか、関連する課題を解決出来るか、話し合いが途絶えませんでした。発表者と参加者のどちらにとっても新しい気づきや学びが生まれ、新しいつながりが生まれるきっかけになったのではないかと思います。

IMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズでは、交流会を毎月開催することを予定しています。パートナー会員間の交流を通して、会員同士の協働プロジェクトがどんどんと生まれ育ち、地域でコレクティブインパクトを推し進めていける場づくりを進めていきたいと思っています。

IMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズでは会員を随時募集しているほか、交流会でピッチプレゼンしたい企業、団体、個人の方も募集しています。ぜひ皆様のミライを作るアイデアを聞かせてください。

【開催報告】SDGsカフェ#17 金沢発! 経済の地域循環とCO2削減を実現するグリーンボンドのしくみを学ぼう!

2021年度最初となるSDGsカフェは、新しい概念によるお金が流れるしくみ、「グリーンボンド」がテーマ。持続可能な社会を実現するためにはお金の話も重要。これは環境課題を解決しながら経済成長もするという、一石二鳥、一石三鳥ともなりうるものです。
環境課題を解決するグリーンプロジェクトのうち、規模が大きな案件はほとんどが大企業中心となり、地域で実施されても、お金や仕事は地域外に流出するケースが多くなっています。その中で、地域の金融機関、金沢市、地域事業者のパートナーシップにより、金沢市内の体育館の照明LED化事業を債権化し、地域経済の循環までを生み出すプロジェクトが誕生しました。今回はこのプロジェクトを通して、グリーンボンドのしくみを学び、その可能性を話し合います。

グリーンボンドと今回のプロジェクトの概要紹介

 少し専門的な言葉が出てきますので、最初に簡単に説明します。

◆グリーンボンドとは?
企業や地方自治体などが、国内外で行うグリーンプロジェクト(地球温暖化対策や再生可能エネルギー事業など)に要する資金を調達するために発行する債券のこと。ソーシャルボンド、SDGsボンドとも呼ばれ、資金の使い道はその事業に限定されます。

◆金沢市の体育館照明LED化事業とは?
国際条約「水俣条約」で規制されるようになった水銀灯を使用している市内の小中学校などの体育館81カ所約3000灯をLED照明に変えるプロジェクト。このLED化により、電気使用料、CO2排出量、電気料金のいずれも約3分の1に減らすことができる見通し。

◆ESCO事業とは?
顧客(今回の場合は自治体)の光熱水費などの削減を行う事業を民間が請け負って、その経費を削減分でまかなうというもの。

 

民間資金を活用する官民連携事業は2030年の金沢をどう変えるか?

 北陸グリーンボンド代表の澤田浩士さんから、グリーンボンドを始めた経緯や課題などとともに、民間資金を活用する官民連携事業が盛んとなる社会をIMAGINEしていただきました〈以下は澤田さんの発表の要旨〉。

 

──経済産業省が企業の省エネを推進する中で、地方自治体自体の省エネができていないことを踏まえ、平成29年6月から地方自治体に向けて環境改善事業に特化したPPP(官民連携)事業モデルの構築を協議し始めました。ところが、地元の中小企業は専門的な分野には長けていますが総合的なマネジメントができず、大企業が有利となることに気がつきます。その結果、地域の大事な税金が地域外に流出していて、実はこれが高度成長期以降、地方が弱体化した要因の一つになっています。
 私たちは、地域資源(ヒト・モノ・カネ)を最大限活用できる方法を模索するため、環境省に相談に行きました。そこで「グリーンボンドを活用した発行創出モデル事業」があるので、事業スキーム(枠組みを持った計画)を構築して応募しないかと打診されました。平成30年3月には北陸グリーンボンド株式会社を設立。当社と地域事業者、地方自治体、地域金融機関の交差点にはSPC(特別目的会社)を事業ごとに設立し、そこが債券を発行して資金を調達し、対象事業を実施するという事業方式です。

 第一弾事業としては、わかりやすいものからと考えて、民間より遅れているLED化事業から始めることにしました。これが「グリーンボンド発行モデル創出事業」として環境省に採択されました(採択されたのは6つの事業体のみで、地方モデルは北陸グリーンボンドが唯一)。
 そして北陸三県の自治体向けにセミナーを開催するとたくさんの参加があり、試算をすると北陸だけでもLED化は数百億円のマーケットがあることがわかりました。しかし、自治体と実際に話を進めていくと、「お金がないからできない」(その対策として民間資金を活用しようとする提案なのに……)、「今すぐやらなくてもいいのではないか」と言った反応が続出し、最後はいつも「前例がない」と言われ、なかなか話が進みませんでした。
 ところが金沢市が令和2年度に、「体育施設等LED化ESCO事業」を公募し、地元工事店や地元金融機関(北國銀行)と協議して参加表明を行い、9月に事業契約の完了に漕ぎ着けることができました。オール金沢で取り組むこの事業は、内閣府からも「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」官民連携優良事例として評価されました。

 さて、SDGs につながる、官民連携の素晴らしい事例がありますので紹介します。富山県朝日町の笹川地区では水道配管の老朽化により、更新コストの3億円を捻出しないとならない課題がありました。自治体ではなかなか財源が用意できない中、地元の建設会社が地域の川を利用して小水力発電所を作ることを考え、発電で得られる20年間の収益を原資に、金融機関から信託方式で発電所建設費用と水道管の更新費用を借入れ、水道管の更新を実施しました。課題解決コストを環境事業で捻出するという大変興味深い事例です。


 自治体は今、施設の老朽化や自然災害への備え、耐震化など、収益を生まなくてもやらないといけない事業をたくさん抱えています。今までは国からお金をもらうとか、借金をするしかありませんでしたが、再エネや省エネ、畜エネ、その他PPP/PFIと言われる官民連携事業などによって収益を生み、その事業を行うための支払いと課題解決にかかる費用を同時にまかなうことができるかもしれません。そのために必要な資金にグリーンボンドなどの債券を活用する事業がたくさん出てくるのではないかと思っています──

 

金融機関も地域発の官民連携事業を後押し

 金融機関がこのスキームをどのようにして実現するに至ったのか、北國銀行法人ソリューショングループの別所雄紀さんからお話しいただきました〈以下は要旨〉。

 

──厳しい財政の中でバブル期に作られた施設の老朽化の対策が迫られる自治体は、職員数も減っていて、自治体単独で持続可能なまちづくりを行うことは難しくなってきています。今回の金沢市の体育館照明LED化事業では、北陸グリーンボンドから資金調達の相談を受けて一緒に取り組ませていただきました。引き受けた一番の理由は、公共と民間事業者がしっかり連携した事業であったこと。そして、それが地元の企業が主導で行われたことです。LED化事業は今まで行政が個別に対応してきましたが、官民連携でその分野を得意としている民間業者に委託した方が効率も上がり、維持管理の品質も向上します。そして、自治体はしっかりしたサービスが市民に提供されるようにモニタリングするという、官民連携の発想です。
 それに加えて今回素晴らしいと思ったのが、地元の企業が一緒になって企画して、取り組まれていること。事業にかかる費用は自治体から支払われ、それが事業を担う地元の企業の収入となり、そして会社が元気になって行きます。地元の経済が活性化すれば税収が増えて自治体も潤って行きます。このようにお金が地域で循環して地元の経済が持続的に活性化していくという素晴らしい事業モデルであり、地元の金融機関としても積極的に介入していくべきだと考えています。

 北陸地方の自治体は地域ごとにさまざまな悩みを抱えています。自治体の皆さんにはそういった悩みをぜひ地域の人たちと共有して欲しいですし、地域の企業の皆さんには「自分の会社ならこんなことができる」ということをどしどしアピールしてもらえると、さらにこのような話が増えていくと思います。官民がしっかりと対話をしながら、どうすれば地域が良くなるかを一緒に考えていくことができれば、それが持続可能なまちづくりにつながって行きます。
 今回、関係者とは何度も議論を重ね、当行としても「グリーンボンドってなんぞや?」からスタートした初めての取り組みでした。そして、地域の知見やエネルギーを結集していくとなんでもできるような気がしています。ぜひみなさん一緒になって、そこに銀行も入れていただき、地域がどうしたら良くなるかということを考えたいと思っています。

◆今回のプロジェクトのポイントをおさらい
このような大規模な事業は県外の大手事業者が受注することが多かったが、オール金沢で受注できたことで、お金も仕事も地域内での好循環を作ることができた。また、地元の企業が工事を行うことにより、移動などで排出されるCO2の排出量を抑える効果もある。

 

グリーンボンドの可能性について話し合おう

 今回のパートナーシップの一翼を担う自治体を代表して、金沢市環境政策課ゼロカーボンシティ推進室の山田博之室長にもパネリストとして参加してもらい、いただいた質問に答えながら、オンラインパネルディスカッションが始まりました〈以下、ダイジェスト。敬称略〉。

質問:山田さん、グリーンボンドをやってみようと決めた一番の理由とは?
山田:グリーンボンドはプロポーザルの要件ではなかったが、ESCO事業としてご提案いただいたいくつかの中で、こちらはオール金沢でできるということで、地域にお金と仕事が回ることと、温室効果ガスの削減効果が高いということなどから総合的に判断した。また、事業費を平準化できるという面からも、非常に優れたものと考えており、環境以外でもこういった事例をどんどん積み重ねていき、浸透していけばいいと思っている。

質問:金融機関は初めてのことをする場合は慎重になると思うが、今回のグリーンボンドでは不安なことはなかったのか?
別所:公共が関わる案件では、返済の原資は自治体から支払われるので、過度な心配は特段なかった。今回の場合はこの事業に向けた融資となるので、事業の計画についてしっかりとすり合わせを行ったので、リスクの軽減ができたと思う。

質問:グリーンボンドは効果を定量評価できないと厳しいのか?
澤田:グリーンボンドのガイドラインでは数値目標を作って投資家に見せるようになっている。ESG投資では、投資したお金が何%の利回りで戻ってくるかということだけではなく、環境面でどれくらいの効果があったのかが投資家には重要になってくる。今後はこれが財務上の評価にもつながってくる可能性があるため、さらにより多くの数値化できるものが必要になってくると考える。

質問:今回のLED化の場合、電気料金の削減などでお金を生むことがわかるが、例えばそういったことと、お金を生まない事業とを抱き合わせるような考えはあるか?
澤田:今までは自治体では課題一つ一つに対して解決方法を模索していた。それぞれの課にはそれぞれの課題があり、しかしその課題を横の課と連携して解決することは苦手。両方の話を聞いて横断的に俯瞰し、プラスマイナスゼロになるようなビジネスを考えられる立場の人がどうしても必要になる。
山田:発電と村おこしをセットにするような事例は最近全国でも出てきているような気がする。自治体というのは初めてのことになかなか手を出しにくく、そういった事例が積み上がっていけば、さまざまなノウハウができて、いろいろな地域課題の解決方法へとつながっていくと思う。

質問:経費を削減して浮かすことができたお金を使うことが、グリーンボンドの基本的な考え方となるのか?
澤田:資金が必要な場合はその返済原資がどこにあるのかが重要。返済原資を例えば太陽光発電であれば売電収益の確実性や、今回のLED化では電気代や維持管理費削減により実現できた経費削減よって捻出するなど、そのような支払原資を先に考えないと金融機関はなかなか乗りづらいのではないかと思う。

質問:今回のグリーンボンドのスキームを通して、これが2030に向けてどんな風になっていったらいいと思うか?
澤田:グリーンボンドに限らず、さまざまな資金調達方法を使って、地域の課題解決のお手伝いをすることを我々は目指している。
別所:グリーンボンドを活用して、地域を盛り上げていってほしいし、もっと地域のいろいろな事業者が関わってくれると、石川県がより良くなっていくと思う。
山田:今の時代は環境がものすごく価値を持ってきている。このような資金などを活用して、こういった事例を積み重ねていくことで、より良いものが生まれていけばいいなと思う。

 

「グリーンボンドはとても可能性のあるやり方だと感じましたし、これが広がることで、さらにいいアイデアも出てくるのではないかと思います」と、国連大学IAS OUIKの永井事務局長が述べて、SDGsカフェ#17は終了しました。

 

セミナーの動画もこちらから試聴いただけますので、是非ご確認ください!

IMAGINE KANAZAWA 2030 パートナーズ 交流会#3(2021年7月13日)の開催

金沢ミライシナリオをパートナーシップで実践するためのプラットフォームであるIMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズ。始動から早1年が経過し、約140の企業、団体、個人の方にご登録いただく大きなプラットフォームに成長しています。パートナー会員間の交流が生まれる場、パートナーズ交流会を昨年度は合計2回しか開催できませんでしたが、今年度は毎月開催することで、会員同士の協働プロジェクトがどんどんと生まれ育っていくことを目指しています。

 

 

 

そのパートナーズ交流会の第3回目(2021年度第1回目)の交流会が7月13日に開催され、多くの企業、団体、個人の方、約50人にお集まりいただきました。今年度は「会員のみなさんと協働で実行したいプロジェクト」や「会員のみなさんと一緒に考えたいテーマ」がある方にピッチプレゼンしていただき、それを話題に参加者同士でディスカッションを行う、というものを予定しています。今回は合計5つの企業、団体からそれぞれの取り組みついてご紹介いただき、それに基づいて5つのグループに別れて話し合いを行う形で進行しました。

今回、ピッチプレゼンされたのは、以下の5つの企業、団体様です。

1)野村證券株式会社「サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)」
2)kanazaWAZA研究所 「サスティナアート プロジェクト 放置竹林編」
3)一般社団法人Code for Kanazawa 「地域課題解決コンテストへのご協力のお願い」
4)石川中央魚市株式会社 石川の朝とれもんプロジェクト事務局 「サステナブルシーフードの流通促進」
5)株式会社ロータスコンセプト 「大⻨ストローを広く知って頂く体験型プロモーション」

 

 

野村證券株式会社さんからは、「共感」と「応援」を軸としたESG投資の考え方や金沢におけるサステナビリティ・トランスフォーメーションのためのエコシステムの考え方がご紹介されました。また、ESGの文脈で高校生向けの投資教育にも力を入れていくそうです。kanazaWAZA研究所さんからは金沢市でのアートを活用した放置竹林問題解決への取り組みとしてご紹介いただきました。竹の伐採を通した竹林整備、竹材アートの制作、そして使用後の竹を再利用した土壌改良までの一連の循環モデル型のアートプロジェクトとして企画しています。重要企業、行政、市民、教育現場といった多様な関係者を交えた協働モデルのもとにプロジェクトを進めているそうです。

一般社団法人Code for KanazawaさんはITやデザインを活用して地域課題を解決しようとする団体です。同団体が運営するICTを活用して社会課題の解決を促進する事業である「地域課題解決コンテスト」についてご紹介がありました。石川中央魚市株式会社 石川の朝とれもんプロジェクト事務局さんからは同プロジェクトが取り組んでいるエコラベルについてご説明いただきました。エコラベルには、MEL認証やMSC認証、またASC認証といった多様な制度が存在しています。それぞれ、漁獲方法や養殖方法の持続可能性や環境負荷軽減について評価する内容になっていて、認証された商品の普及やイベント開発を進めていく予定だそうです。

最後に、株式会社ロータスコンセプトさんからは同社が製造・販売する大麦ストローについてご紹介いただきました。同社では大麦ストローを普及することで、プラスチックストローの廃棄や生産があたえる環境問題に取り組んでいます。石川県小松市の大麦を使っていて、専修大学や金沢市の「彩の庭ホテル」などで取り入れられています。大学や企業の食堂での普及を進めていきたいそうです。

各社、各団体から発表が終わったあと、グループに別れてディスカッションが行われました。各プロジェクトやテーマについて、企画提案された企業、団体のモチベーションや熱い想いとともに、参加者のみなさんの積極的な質問や提案が飛び交い、協働で出来る何かが生まれる有意義なディスカッションの機会になったのではないかと思います。今後もパートナーズ交流会の場が、企画提案者や参加者のみなさんがつながり、協働して地域でコレクティブインパクトを起こしていけるきっかけとなる場を提供していきたいと思います。

IMAGINE KANAZAWA 2030パートナーズでは会員を随時募集しているほか、交流会でピッチプレゼンしたい企業、団体、個人の方、また交流会運営に関わってくださるメンバーも募集しています。奮ってご応募ください。

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