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第9回東アジア農業遺産学会(ERAHS) in 済州

2025年9月18日から20日の期間で、韓国・済州島にて「第9回東アジア農業遺産学会(ERAHS)」が開催され、日本、中国、韓国から約250名が参加しました。会場となった済州島は、世界的に知られる「海女文化」などの豊かな農林漁業文化を有しており、今回の会合は「農業遺産の持続的保全と地域コミュニティの再生」をテーマに議論が行われました。

ERAHSは2013年に設立され、日中韓の農業遺産関係者が毎年集まり、知識を共有し交流を深める場として発展してきました。今回の会合では、FAO(国連食糧農業機関)や各国政府の代表者による基調講演に加え、研究者や自治体関係者による発表セッション が行われました。セッションでは、生態系サービス、農業遺産地域の農産物や加工品 のブランド化、政策比較、持続可能な農業遺産観光、そして若い世代の参加や漁業遺産の保全といった多様なテーマが取り上げられました。

国連大学OUIKは、能登半島地震および豪雨災害からの復旧・復興の取り組みをポスターセッションにて発表しました。参加者からは、災害の影響を受けた地域におけるGIAHSの役割や、レジリエンス構築に関する関心が寄せられました。また、日中韓三ヵ国の政府による会合では、農業遺産のモニタリング手法、若手人材の交流、比較研究の推進などが議論され、ERAHSが政府間協力の重要なプラットフォームとして機能することが確認されました。

会議後には、済州の「海女(Haenyeo)」文化の視察が行われ、参加者は地域文化と持続可能な海洋資源利用のつながりについて学びました。

今回の会合は、農業遺産の保全と発展を次世代へどう引き継ぐかを改めて確認し、災害からの復興を含めた新たな国際協力の可能性を示す場となりました。

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