OUIK里海シリーズ講座第6回は、はじめて中学校での開催となりました。輪島で30年以上海女としての経験をつんできた早瀬ちはるさんをゲストスピーカーに及びし、30人の門前中学の皆さんを前にOUIK研究員のイヴォーン・ユーと対談を行いました。
早瀬さんのお話によると、海女は小さな頃から家族や他の海女さんからフリーダイビングの技術を教わるのだそうです。海女は2人1組で潜り、一人が獲物を見つけ、もう一人がそれを捕獲します。これは体力を温存するだけでなく、お互いの安全を確保しながら潜るためでもあります。あわびやさざえが採れる漁の時期は6月から8月までの3ヶ月、中には冬にワカメ漁に出る海女もいます。
輪島の海女たちは、漁期を守り、潜水時間も決められた以上潜ることはせず、これが地域の資源を持続的に利用する知恵だと考えられています。海女によって水揚げされた海産物は、輪島名物として朝市で売られます。門前中学の生徒の皆さんは、初めて聞く早瀬さんの海中での様々な出来事に聞き入り、また地域の持続可能な漁業は男性漁師だけでなく、様々な役割を持つ女性によって支えられていることを学びました。