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【開催報告】SDGsカフェ#9 「2030年の金沢の交通を考える」

日時 / Date : 2020/1/16
場所 / Place : ITビジネスプラザ武蔵

回を重ねるごとに熱気を帯びてきた感があるSDGsカフェ。9回目となる今回は、「2030年の金沢の交通はどうなっていて欲しいか?」ということを、人々の幸せや魅力のあるまちづくりとリンクさせて、市民目線から議論をしました。

IMAGINEしてくださったのは、金沢レンタサイクル「まちのり」の仕掛け人でその事務局の片岸将広さん(株式会社日本海コンサルタント)。片岸さんは自転車だけでなく、国内外の交通全般の事例に精通されています。

そしてアイデア提供をいただいたのは「トランジション・マネジメント(transition management)」の第一人者で、オランダから来日したDerk Loorbachさん(エラスムス大学教授・オランダトランジション研究所所長)。通訳・コーディネーターとして松浦 正浩さん(明治大学専門職大学院ガバナンス研究科教授)にご協力いただきました。

トランジションとは?

「推移、変遷、移行、過渡期」という意味で、持続可能な未来社会を目指すのであれば、ステークホルダー間の草の根の合意形成ではなく、構造的転換までをも見据えた問題解決の方法論を検討する必要があるとする考え方です。

まずは国連大学OUIKの永井事務局長より、SDGsとこのカフェの説明と、金沢SDGsについて紹介がありました。

「オーストラリアの大火災も、地球の気候変動が原因。私たちの活動の一番下にあるのが自然資本なのです。そして大切なことは、社会と経済、環境のことを一緒に考えながら、一つ一つのプロジェクトやビジネス、取り組みを進めること。そして、もう一つ大事なことは、今の私たちと次の世代の人たちの公平性を担保することです」(永井)

新たな「まちのり」がまもなくスタート

片岸将広さんが仕掛けた「まちのり」は、今年の1月13日まで8年間運用し、総利用回数は1,239,000回、総利用者数は425,000人にものぼりました。そして現在はシステムの更新作業中で、サイクルポートの数、台数を約3倍の規模に拡大し、3月1日には「第2章」がスタートする予定。「真の公共交通となれるよう、いま頑張って進めています」と片岸さん。

片岸さんは、ご自分のことを「事務局体質」とおっしゃるように、まちのり以外にも、金沢の公共交通機関やまちづくりに関する複数の団体の事務局に関わり、その経験からの提案もしていただきました。

世界的な潮流として、「車から人へ」、「空間から場所へ(人の活動が加わることで空間は場所になる)」と、人が中心となる、つまり、SDGsそのものの動きになってきていると言います。

そして、交通のことを考える前に、「町はどうするか?」。そのビジョンを共有することが非常に重要だと述べました。

ところで、「なぜ、モビリティは必要なのか?

そもそも「なぜ我々にモビリティが必要なのか?」ですが、まずは土地利用があって活動が起こり、活動に対して移動が発生します。その移動のための手段がモビリティとなります。つまり、交通が目的ではなく、人々の活動を満たすために交通を考える必要があるということです。

最近では、複数の公共交通やそれ以外の移動手段がある中で、これらを最適に組み合わせて検索・予約・決済などを一括で行える「マース/MaaS(Mobility as a Service)」というサービスが、注目されるようになりました。

3年前に、片岸さんはスペインのバルセロナを旅行した時に、現地のさまざまな交通事業者に話を聞き、調査をしたそうです。そこで得られた考え方は金沢にも非常にマッチすると言い、その時の話をしていただきました。

バイクシェアリングを運営している会社でも話を聞いたそうですが、まちのりとは比較にならない規模で、市民が利用するモビリティ(公共交通)として、きちんと位置付けられているそうです。

そして、ヒアリングしたそれぞれの交通事業者に、「なぜモビリティが必要か?」という質問をぶつけてみたそうですが、その返ってきた答えは、いずれも「Happiness/人々の幸せのため」だったとか。

「人々の活動を支え、幸せな都市生活を演出するということがわれわれの使命。そのためにモビリティサービスを提供します」と言い切られ、「日本では違うのか?」と不思議がられたそうです。

「日本で交通を考える際、採算が取れないなどとネガティブな考えが先行しがち」と言う片岸さん。バルセロナでは皆が“ハピネス”をキーワードに上げてきたことに、衝撃を覚えたそうです

人々のハピネスのためにモビリティは必要

そんな衝撃を受けつつも、片岸さんはしっかりハピネスを支える3つのポイントを学んできました。それが以下です。

①Accessibility:多様な人々によるそれぞれの活動へのアクセス性の向上

②Multi-modal:人々のアクセシビリティ(利用しやすさ)に配慮した多様な交通モードの連携

③Integration:土地利用、福祉、環境、観光等の各種政策との連動を考慮した交通政策の展開(交通事業者だけでなくいろんな都市政策を統合的にやらないと意味がない)

バルセロナではバス路線網を見直し、縦、横、斜めのメインルートに集約・再編。非常にシンプルになり、さらにわかりやすい乗り換え案内によって「乗り換えの抵抗の低減」も図られているそうです。また、自転車交通のアクセシビリティも計画に位置付けられ、人口の64%が3分以内にシェアサイクルのステーションにアクセスできるそうです。

バス、トラム、自転車などをきちんと用意していき、思わず乗ってみたくなる、そんなかっこいい連結バスも走らせています。もちろん、それぞれの交通の連携もちゃんと取れています。

そして、③のように、交通安全、健康、環境、福祉、科学技術といった分野横断的な交通政策の方向性が示されています。

“幸せ(ハピネス)とは、さまざまな活動の先に得られる感情 → 活動するためには何らかの移動が生じる → 人々の活動を支え、幸せへとアクセスするための手段”=つまり、それがモビリティではないかと、片岸さんは考えます。

では、ハピネスの観点から金沢のまちや交通はどうでしょうか?

「これからの交通やまちづくりについて、すでにいい考え方がいろいろ提案されているにもかかわらず、なかなか進んでいません。それはなぜでしょうか? 市民、企業、商業者、交通事業者、警察、自治体、いろんなステークホルダーの中で、ハピネスのような“共通のビジョン”が共有できていないからだと思います」(片岸さん)

しかし、金沢SDGsの5つの方向性にある、環境の部分、社会の部分に基づいて、「これからはフラットな議論をしていける体制になるのでは」と期待を寄せます。

2030年の金沢の交通をイマジンする

AI、自動運転、MaaSアプリなど、テクノロジーは理念を実現する手段で、これを作ることが目的となってしまっている風潮を片岸さんはおかしいと思っていて、「人中心の都市・交通の実現に向けてテクノロジーをフル活用」ではないかと言います。

金沢の都市と交通2030について、「個人的な妄想」と断りつつ、次の5つを提言しました。

  • 金沢のまちなかは「スローモビリティ優先」
  • 基幹路線には「超カッコいい車両」を導入
  • 地域交通は「デマンド」&「シェア」でカバー(動きたいときに動ける)
  • まちなか周辺に複数の「モビリティセンター」
  • MaaSの概念に基づく「使いやすい仕組み」

まずは自分がまちを楽しむこと。そして、「大切にしたい金沢の魅力やアクティビティとは何か? 金沢ならではの幸せポイントは?」を、それぞれに考えることが大事だと言います。

その上で、ハピネスを実現するために、それを支えるモビリティのあり方を考え、トランジションを起こして、市民も観光客も移動すること自体を楽しめるような、「人中心の世界都市・金沢」へと変遷している2030年をイマジンしてくださいました。

その研究の第一人者が語るトランジションの起こし方

では、これから未来のハピネスのためにモビリティを再構築していくのは、どうやって変えていけばいいのか? 都市の持続可能性を高めるため、研究するだけでなく、実践にも関わっているというDerk Loorbachさんからアイデアの提供をいただきました。

Derkさんの活動拠点・オランダのロッテルダムと、金沢市の姉妹都市・ベルギーのゲントの事例を交えながら、都市のモビリティのトランジションと、そのガバナンス(統治)について話しが進みました。

気候変動と生物多様性に関して問題があるということは、世界的に認識されていますが、実際には何の行動も起こっていないという問題があります。

「大きな問題があり、解決策があることもわかっているのですが、実際にできていません。そこの大きな変革をどうやって動かすか? トランジションの研究では、そこに主眼が置かれます」(Derkさん)

ロッテルダムの歴史を紐解いてみると、さまざまな危機をきっかけにして、大きな変革を経験してきたそうです。

トランジションが起きたことが本当に成功なのかどうか? 自転車の街だったのが自動車の街になってしまったなどと、批判的に見る必要があると言います。

トランジションというのは持続可能な社会を考えることから始まります。

トランジションの研究というのは、いま何があったのかを考えるのではなく、むしろ「なぜ変わらないのか? そしてどういう風に変わっていけるのか?」を考えることだそうです。

「こういう風なことを言うと、理想主義者とかドリーマーとか言われ、できないとか、お金がかかるとか、否定的に捉えられることがあります。そう言う人たちは、未来が信じられないというところがあるのかも知れません」

トランジション・マネジメント、トランジション・ガバナンスと言われるものは、変革のムーブメントを起こしていくネットワークを作っていくことですが、それだけではなく、「そうした変化ができると言うことを信じる人たちを増やす計画」というのもあると言います。

変化を目に見せることで広がっていく

例えば金沢であれば、自動車社会みたいなものがあるとしましょう。渋滞が起きたから道路を拡幅し、拡幅したらもっと渋滞が起きる……。駐車場が足りないから駐車場を増やし、また車が増えて足りなくなる……。そういう堂々めぐりが起きてしまいます。これが20年、30年続くと行き詰まり、最終的には不安定となり、崩壊する方向へ向かうのだそうです。

いつの世の中にも、こういった問題の解決策を考えて活動する人たちが少なからずいます。いろんな実験をしてみて、他のやり方も試してみる……。最初はクレイジーな人たちだって言われるかも知れませんが、だんだん支持を得られるようになり、仲間が増えていく傾向が出てくるそうです。

「それがどんどん増えていくと、形が目に見えるようになり、たとえば金沢なら自転車通行レーンがかなり増えてきましたし、ほかにもそういったような、将来の当たり前みたいな物が目に見え始めてきます」

最初は、役所の中の官僚の一人だったり、大企業の中の社員一人だったりするかもしれませんが、そういう人たちがうまく仲間を作って中心的な存在になることで、トランジションが始まると言います。

「どういう未来を求めるか? そのためにいま何ができるのか?」を考えて、10カ年計画とかを作るのではなく、いま何をするのかを考えることがポイント。誰でもができること、例えば明日から公共交通に乗るとか、自転車に乗るとか、屋根の上に太陽光発電をつけるとか、1個1個は小さな活動ですが、そういったことが目に見えるようになることで、変化が起きるのです。

「“トランジションの場”という考え方があり、それは何かというと、変化をもたらしうる個人に集まってもらって、どういうトランジションがありえるかを考えます。そこで個人だけで動くのではなくて、また自分の組織に戻り、組織として何か動く機会を作ってもらうということも狙います」

未来の姿から逆算して現在できることを考える(バックキャスティングという)こと。これは針の治療みたいなもので、ちょっと突いて考え方を変えさせることで、全体的な大いなる変化を巻き起こすそうです。

通行止めにした通りが公園へと変わっていく

ゲントではモビリティの分野で、2人の都市計画課の職員が始めた「リビングストリート」という取り組みがあります。夏の間の2ヶ月間、通りを通行止めにして、そこを公園のような空間として活用してもらう活動です。

実施するにあたり、関係部署を説得するのに2年を要し、最初の年はほとんど車が通らない2カ所で実施したそうです。2〜3年経つと実施する通りの本数も増えた一方で、迂回する車が他の通りに流れていくことから、今度はその苦情が出るようになったとか。それでも、その良さが伝わってベルギーの他の都市でも行われるようになり、今ではヨーロッパ全体に広がるようになりました。

ヨーロッパではモビリティの概念にも大きな変化が起こり、インフラとか交通手段から、人とかハピネスといったところへと、大きな変化がみられるそうです。

ロッテルダムでもモビリティのトランジションを行い、そこで出てきたことは、一部の人たちが排除されているという問題でした。たとえば貧困層の人はお金がなくて通勤できない、移動できない、自転車に乗れないなど。このことは社会福祉の問題として捉えられて、無償で自転車を提供することになりました。

トランジションを行ったことで、今までは急激な変化を好まなかった役人(政策担当者)の考え方も変わり、どんどん実験をやってみようという方向にマインドセットが変わっているそうです。今までは「問題が起こったらそれを解決する」という発想でしたが、「わざと問題を起こして解決策を施していく」、そのような考え方にシフトしていると言います。

例えば、電動自転車とかをどんどん普及させることによって、みんなが自転車に乗ると、自転車渋滞が起こるようになります。するとその解決を政治家が官僚に求めるようになり、問題解決へと動き出せる、そのようなことです。

自転車道を拡幅したり、自転車用信号にも工夫があって、雨の日とか自転車渋滞が起きていることを感知できるセンサーがついていて、そういう時は自転車側の青信号を長くするという制御をしたりします。そのため、雨の日でも自転車に乗る気になると言います。

一方で、まちなかの駐車料金を高くして、そのかわり郊外の料金を安くすることで、まちなかへの車の乗り入れを制御しているそうです。

交通部門のゼロエミッションに向けて

パリ協定の「気温上昇を1.5度までに抑える」。それを本気でやるなら、2030年までに交通部門からゼロエミッションにしていかなければければいけません。そのために動いてくれそうな人々を活性化させ、目標を共有することをしているそうです。まちのメインストリートを全部公園に変えてしまおうなどと、いろいろな人たちが関わって“イマジン”も行ったそうです。

トランジションというのは、既にそういう活動を始めている人を巻き込んでいくということがポイントだと言い、そして個別のアクションを実験としてやるなかで、役所の中の計画部局のようなセクションが、そういう活動をきっちりサポートすることが大事だと強調します。サポートすることで、自身もインスピレーションを受け、また計画に反映させていける、そのような循環も必要ということです。

「誰か一人を説得していくというのではなく、このSDGsカフェがそうなのかもしれませんが、いろいろな人たちを集めてやってみるというのが大事。よく失敗するのは、今日、明日に何かこれをやらないといけないとプレッシャーに感じてしまうことで、トランジションは長期的に起こるものです。計画を作っても信念がなければ実現できません。少なくとも何か変える方向にやってみるというところがポイントです」と述べ、話を締め括りました。

質問タイムでは中身の濃い質問がたくさん出ました

みなさん、いろいろな問題を感じているようで、たくさんの質問が出ました。ここでは、その一部を紹介しましょう。

<質問者A>

金沢の人たちは公共交通のことをほとんど考えていません。こういう人たちの意識改革をするためには、どのようなことをすればいいのか?

<Derkさん>

関心がなかったり、なかには迷惑だと思ったりする人もいるかもしれないので、小さく始めるというところがポイント。すでに活動している人たちと繋がっていって、目に見える形にしていくところから始めるというのも大事です。

<片岸さん>

まちを楽しむことが目的になければ、交通のことだけをいくら言ってもダメで、「まちをこうしましょう」というトランジションに切り替えていかないと、交通行動は変わらないという気がしています。

<質問者B>

オランダは雨がすごく降るけど自転車を使うと聞く。一方、金沢の人は雨が降るから、雪が降るから自転車は使えないと言う。オランダではどうやって人々に雨の中でも自転車を使うよう促すことができたのか?

<Derkさん>

自転車のインフラが整備されたオランダでは、車に乗るよりも自転車に乗ったほうが楽。金沢の方は、車に乗ったほうが楽になっているのではないでしょうか。
雨だろうが雪だろうがみんなで自転車に乗るツアーだとかイベントだとかをやってみて、見える形にすることで、それも普通なんだと思わせていく、それが大事です。

<質問者C>

トランジションの実験の結果は、経済にどういう影響を与えたか?

<Derkさん>

路上駐車のスポットを公園とかにした事例を例にして話すと、事前に「やりたいですか?」と目の前のお店や住人に確認を取りましたが、最初はお客さんが来られなくなるからやめてほしいという声が多かったのに、実際にやってみると、魅力的な空間を作った方が逆にお客さんが増えるという結果が出て、だんだんそれが広まっていきました。ロッテルダムでは4000カ所の駐車スペースが公園などに変わりました。
ゼロエミッションにより、いろいろな社会的な便益があって、健康が良くなるとか、コストが削減になるという試算をしました。これによって、どこのセクターが一番被害をくらうかというと、実は政府で、税収が減るというところが一番インパクトが大きいです。

<質問者D>

活動していく中で、ツーリズムがより活性化した事例があれば教えてほしい。

<Derkさん>

バルセロナもロッテルダムもそうで、歩きやすいまち、住みやすいまちの方が観光上もメリットがあります。ポイントとしてあるのは、すぐに車をシャットダウンするのではなく、いろいろな種類のモビリティ(移動手段)というものを提供することです。例えば電気自動車だったら入っていいよとか、そういうようにすればいいのです。いろいろな人にとって不便がなく移動でき、環境にいい手段を提供することから見直せばいいのです。

<片岸さん>

スイスのツェルマットのように電気自動車しか入れない都市に金沢をしていく、それぐらいのまちに金沢がなったらすごいのではないでしょうか。どっちかというとそっちのマインドに切り替えていくのがいいのでは。

 

<片岸さんからDerkさんへの質問も出ました>

一人のアイデアをどういうかたちで政策として合意形成して、実現していったのでしょうか。その辺の工夫があればぜひ教えていただきたいです。

<Derkさん>

「みんなの合意ですよ」と計画を作れば、それがいつか実行されだろうというのは、単なる夢というか幻であって、本当は毎日の人々の行動がどうなっているかが問題。そこを少しずつ未来に向けてポジティブに、毎日続けて変えていくことで、どんどん大きくなって行きます。
将来がこうあるべきだという信念があれば、信念に同調してくれる個人にどんどん話しかけて繋がっていくべきであって、ありとあらゆるステークホルダーから同意を取っていく必要はありません。

以上、今回も60名を超えるたくさんの方に集まっていただきました。交通という身近なテーマであり、2030年の金沢のまちのあり方について想像しやすく、また問題も見えていたのかもしれません。それは熱心な質問が続いたことからも窺い知れました。

Derkさんが言った「まずは小さなことから始めていく」、そのスタートがこのカフェになるかもしれません。いや、きっとなると思います。

金沢SDGs IMAGINE KANAZAWA 2030の公式サイトができました。今後のSDGsカフェの予定なども掲載されますので、ぜひチェックしてください。
https://kanazawa-sdgs.jp

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