震災復興と地域の魅力をテーマに特別イベント開催
2024年11月23日、国連大学本部アネックステラスにて能登地方の震災復興と地域の魅力をテーマにしたトークイベントを開催しました。世界農業遺産(GIAHS)に認定されている能登半島は、今年の地震と豪雨で甚大な被害を受けた地域です。今回のイベントでは、地域の生産者たちが語る現状と復興への取り組みが共有されました。
ゲストスピーカーとして登壇したのは、伝統的な「揚げ浜式塩づくり」を守り続ける奥能登塩田村の神谷健司さんと、能登の食材を活かした和菓子作りを手がける御菓子処花月の通文子さんです。お二人は、震災後の困難に立ち向かいながら、地域の魅力を守りサポートし続ける熱意を語りました。
モデレーターを務めた国連大学OUIKの小山明子研究員は、震災後に地域が直面する課題と、今求められる支援について議論を進行しました。神谷さんは「豪雨の影響で、いまだに断水が続く地域があり、職人たちが戻ってこれる環境づくりが急務です。一人でも多くの方に力を貸していただけるとありがたい」と切実な現状を伝え、塩づくりと共に復興を進めるとする強い決意を示しました。
トークイベント後の交流会では、能登産のはとむぎ茶や御菓子処花月の「松林」、塩田村の塩を使用したお菓子が振る舞われ、参加者たちは能登の特産品を味わいながら、登壇者との交流を楽しみました。神谷さんは「こうした交流が、能登を支える大きな力になります」と感謝を述べ、通さんも「是非七尾に遊びにきてください」と語りました。参加者からは「能登を訪れてみたい」「復興を応援したい」といった声が寄せられ、能登の未来を考えるつながりを生む場となりました。
また、23日と24日の国連大学ファーマーズマーケットでは、能登の特産品を直接楽しめる出店が賑わいを見せ、多くの来場者が能登の魅力を体感しました。
里山里海トーク in 国連大学東京本部イベント詳細
- 日時:11月23日(土曜日)11時~12時
- 会場:国連大学本部1階アネックス・テラス(〒150-8925 東京都渋谷区神宮前5丁目53−70)
- モデレーター:小山明子(国連大学OUIK研究員)
- ゲストスピーカー:神谷健司(奥能登塩田村)、通文子(花月)