国連大学OUIKが実施する「石川金沢から世界を変える、次世代のリーダー育成プログラム」の最終発表会が、2026年9月12日に開催されました。本プログラムは、持続可能な開発や気候変動といった地球規模の課題に対し、地域から行動できる次世代のリーダーを育成することを目的としています。今年度は高校生10名が参加し、トレーニング期間の講義や個別の探究活動を通じて深めてきた学びの成果を発表しました。
地域の課題に向き合う、9つの探究発表
学生たちは、身近な疑問や地域への関心を出発点に、環境や社会の課題を調べ、自ら考えた解決策を提案しました。テーマは、災害廃棄木材の活用から、観光客のビニール傘消費、避難所における性的マイノリティへの配慮、交通や農業の環境負荷まで、多岐にわたりました。
発表されたテーマは以下の通りです。
- 能登半島地震で発生した災害廃棄木材の地域資源としての活用
- 金沢の街の推移から考える環境配慮と構造変化
- 観光客のビニール傘消費削減に向けた置き傘の利用・返却システム
- LGBTQ+と避難所が抱える見えない課題
- 歩く力を電気に変える発電靴
- 地域再生と商店街
- 農地の環境負荷の削減
- 金沢におけるコンジェスチョンチャージ導入効果のシミュレーション
- 地域・建物・環境の視点から考える空き家対策
これらの発表では、環境負荷の削減だけでなく、地域資源の価値や人々の暮らし、多様な立場への配慮を含めて、持続可能な地域のあり方が示されました。地域の課題を自分たちの問題として捉え、具体的な仕組みや行動につなげようとする学生たちの視点が表れた発表会となりました。
探究発表の審査結果
第1位には、災害廃棄木材を地域資源として活用する提案が選ばれました。災害廃棄物の迅速な処理と木材の価値の保存を両立する仕組みを検討し、復興と資源活用を結び付けた探究です。
第2位は「雨王国・金沢、傘は買わずに借りまっし。」でした。雨の多い金沢の特徴に着目し、観光客によるビニール傘の消費を減らすため、置き傘の利用・返却システムを検討しました。
第3位には、金沢におけるコンジェスチョンチャージの導入効果を検討した発表が選ばれました。ロンドンとの比較とシミュレーションを通じて、交通混雑に対する課金制度を金沢に導入した場合の効果を探究しました。
地域での学びを国際的な対話へ
発表会に加えて個別面接を実施し、探究発表と面接の結果を総合して、国連気候変動枠組条約第31回締約国会議(COP31)(予定)への参加者として徳山愛理さんと鈴木政裕さんが選ばれました。2名は、石川・金沢のユース代表として地域での学びや提案を国際的な場で発信し、世界の参加者との対話を通じて、気候変動対策への理解を深めます。




