OUIK > 催し事 > 【開催報告】「石川金沢から世界を変える、次世代のリーダー育成プログラム」第2回・第3回講義

催し事Events

【開催報告】「石川金沢から世界を変える、次世代のリーダー育成プログラム」第2回・第3回講義

日時 / Date : 2026年6月11日 / 11 June 2026

国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(UNU-IAS OUIK)は、2026年6月11日および6月18日に、「石川金沢から世界を変える、次世代のリーダー育成プログラム(Youth Empowerment Programme Ishikawa Kanazawa 2026)」の第2回および第3回講義を開催しました。

本プログラムでは、石川県内の高校生が地域課題と地球規模課題とのつながりについて学びながら、自ら課題を設定し、探究活動を進めています。

【第2回講義:能登の自然・復興と研究最前線を学ぶ】

6月11日に開催された第2回講義では、OUIKの小山明子研究員による「世界農業遺産『能登の里山里海』と断水時の井戸水利用について」の講義が行われました。

小山研究員は、世界農業遺産「能登の里山里海」の特徴や価値について紹介するとともに、令和6年能登半島地震後に実施した能登島での井戸水利用調査の結果を共有しました。講義では、里山里海の豊かな自然や文化が地域の暮らしを支えていることに加え、災害時には地域に残る井戸や住民同士の助け合いが重要な役割を果たしたことが紹介されました。また、能登の復興に向けて、生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)や地域のレジリエンス向上の重要性についても議論されました。

続いて、金沢大学自然科学研究科の大学院生による研究紹介が行われました。

Rensep Husneya氏(博士後期課程1年)は、「From Larvae to Crab: The Challenging Journey of Mud Crab Larvae」と題し、ノコギリガザミの幼生が成体へと成長する過程や、その生残率向上に向けた研究について紹介しました。

通眞子氏(博士前期課程2年)は、「ノドグロのオスが多すぎて困っちゃう!?~早期性判別法の開発~」と題し、ノドグロ養殖における課題や、効率的な生産につながる早期性判別技術の開発について発表しました。

牧浩二郎氏(博士前期課程1年)は、「食品副産物のオカラで魚を育てよう!」と題し、食品加工の副産物であるオカラを活用した飼料開発について紹介しました。未利用資源を活用した持続可能な養殖の可能性について説明が行われ、循環型社会の実現に向けた研究の意義が共有されました。

参加者は、能登の復興や地域資源の活用、生物資源の持続可能な利用に関する研究に触れながら、地域課題と科学研究とのつながりについて理解を深めました。

【第3回講義:探究活動に必要な思考力と発信力を学ぶ】

6月18日に開催された第3回講義では、講師のエドワード・ウィリアムズ氏を迎え「Effective Presentations and Critical Thinking」をテーマに、探究活動や研究成果を効果的に伝えるためのプレゼンテーションスキルと、課題を多角的に分析するためのクリティカルシンキングについて学びました。

プレゼンテーションのセッションでは、発表の目的や対象者を意識した構成づくりの重要性について紹介されました。参加者は、目的設定からアイデア出し、構成づくり、ストーリーボードの作成、内容の整理まで、プレゼンテーション作成の基本的なプロセスを学びました。また、「Less is More(伝えたいことを絞ること)」や「One Idea per Page(1枚につき1つのメッセージ)」といった効果的なスライド作成のポイントに加え、自信を持って発表するための準備方法や質疑応答への対応についても学びました。

クリティカルシンキングのセッションでは、情報や主張をそのまま受け入れるのではなく、その根拠や背景を問い直しながら考えることの重要性について学びました。「誰の視点が反映されているのか」「どのような根拠が示されているのか」「その根拠は信頼できるのか」といった問いを通じて、多様な視点から物事を捉える方法が紹介されました。また、アイデアを幅広く出す「Diverge(発散)」と、その中から選択肢を絞り込む「Converge(収束)」という考え方についても学びました。

参加者は、今後の探究活動や最終発表に向けて、自らの研究テーマをより深く分析し、その成果を効果的に伝えるための実践的なスキルを身につけました。

Pick up

Banner:Conference