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【開催報告】農業遺産シンポジウムおよびユースセッション 

日時 / Date : 2023/11/10
場所 / Place : 七尾

20231110日に国内の世界農業遺産及び日本農業遺産認定地域の関係者などが集まり、これらの地域のさらなる活性化に向けて話し合う「農業遺産シンポジウム」が石川県七尾市で開催されました。シンポジウムに並行する形で国連大学OUIKは石川県と共催で農業遺産認定地域の高校生による意見交換会(ユースセッション)を開催しました。  

農業遺産シンポジウムでは、国連大学OUIK所長の渡辺綱男が「地域資源を活用した地域活性化の取組~トキの野生復帰と世界農業遺産の事例から~」というタイトルで基調講演を行いました。渡辺所長は、環境省に勤務していたときのトキの人工増殖や野生復帰などへの自らのかかわりを感慨深く語るとともに、世界農業遺産に認定された能登地域での放鳥の実現に強い期待を示しました。 

 

ユースセッションには、世界農業遺産7地域、日本農業遺産1地域の11*、26名の高校生が参加しました。 

*東から、宮城県古川黎明高等学校、山形県立米沢商業高等学校、新潟県立佐渡総合高等学校、石川県立七尾東雲高等学校、日本航空高等学校石川、滋賀県立長浜農業高等学校、和歌山県立南部高等学校、和歌山県立神島高等学校、徳島県立脇町高等学校、宮崎県立高千穂高等学校、宮崎県立五ヶ瀬中等教育学校 

はじめに各自、学校で取り組んでいる農業遺産に関する活動内容を発表して頂きました。地域の農産物を生かした商品開発、企業との連携、小学生へ出前授業、地域の農産物の消費状況の調査、自然環境の回復に向けた取り組みなど、多岐にわたる活動が発表されました。 

続いて、高校生の皆さんがそれぞれ関心のある4つのテーマ:①地域資源の活用、経済の活性化、文化の継承・発展、関係人口の増加のグループに分かれて、ファシリテーター(協力:株式会社御祓川)のサポートのもと、意見交換を行いました。はじめは緊張した様子で席についていた高校生たちも、自己紹介や意見交換を進めるにつれて、少しずつ打ち解けていった様子でした。午前中のセッションの最後には、各グループで話し合った内容を全体で発表し合いました。 

 午後のセッションでは、午前中の発表の際にもらったアドバイスなどを踏まえて発表内容のブラッシュアップを行いました。終盤には各グループから上がった意見を基に、ユースアピールをまとめ発表に向けた練習を行いました。 

最後に、農業遺産シンポジウムの会場で石川県の馳知事や認定地域から集まった沢山の大人たちが見守る中、それぞれのグループからの発表、そして「農業遺産ユースアピールin能登 2023」の発表が行われました。会場からは大きな拍手が送られ、馳知事からは地域の課題をしっかり網羅しており、半日でまとめたとは思えない大変すばらしい発表だったとのお言葉を頂きました。  

発表後、ユースセッションの会場に戻り、ファシリテーターや引率頂いた先生方から振り返りのコメントを頂きました。地域の担い手不足は深刻なので、今後どのように行動していくかぜひ自分ごととして考えていってほしい」、「他地域の高校生と議論ができる貴重な機会だった」、今後高校同士での交流も深めていけたら」というようなコメントを頂き、ユースセッションは幕を閉じました。短いプログラムではありましたが、各地域の高校生たちが農業遺産を通じてさまざまな課題に向き合い、解決策や未来への希望を語り合う、とても貴重な時間になりました。最後には和気あいあいと一緒に写真を撮ったり、連絡先を交換したりと、参加した高校生の間で新たなつながりが生まれたようでした 

 

農業遺産ユースアピールin能登 2023」 

 

 

 

 

 

 

 

 

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