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生物文化多様性Biocultural diversity platform

白山

環白山地域の生物文化多様性の継承-白山ユネスコエコパーク・白山手取川ジオパークとの連携

OUIKは、2014年より白山地域において、白山ユネスコエコパーク、白山手取川ジオパークとの連携を開始しました。現在、白山市が両協議会の事務局を担っており、両制度を一体的に運営している事例は国内でも唯一となります。

ユネスコエコパーク(正式名称はBiosphere Reserve)は、ユネスコが1971年に開始したMAB(人間と生物圏)計画の一環として取り組まれ、2015年現在で世界120ヶ国、651サイトのネットワークとなっています。白山ユネスコエコパークはそのうちの一つで1980年に登録されており、石川県、福井県、富山県、岐阜県の7市村にまたがっています。
白山ユネスコエコパークは、白山(最高峰2,702m)の高山帯を保護する核心地域、研究や環境教育などに活用する緩衝地域、白山麓の暮らしを維持する移行地域で構成されています。移行地域は2016年3月にユネスコのMAB国際調整理事会にて拡張登録が認められました。OUIKは2014年8月に白山ユネスコエコパーク協議会の参与に選任され、国際ネットワークの構築などに連携して取り組んでいます。
ジオパークの国際的な活動は2001年に始まり、2004年にはユネスコの支援プログラムとして位置づけられました。現在、33ヶ国に120サイトの世界ジオパークのネットワークがあります。2015年11月にはユネスコ総会にて世界ジオパークがユネスコの正式プログラムとして承認されました。
白山市全域が含まれる白山手取川ジオパークは2011年9月に日本ジオパークとして認定され、「水の旅」や「石の旅」、桑島の化石壁などを主要テーマとしてジオパーク活動を展開しています。OUIKは、2015年3月に白山手取川ジオパークの構成団体として加盟し、ユネスコエコパークと同様に国際発信などの分野で支援を行なっています。

白山は、日本の高山帯のなかでも西端に位置し、独自の生態系が育まれています。また、冬季に白山山系に積もる大量の雪は4流域(手取川、九頭竜川、庄川、長良川)に豊富な水資源をもたらしいます。また、環白山麓には山村の森林資源や地形を利用した暮らしが受け継がれてきました。
環白山地域の生物文化多様性を継承していくためには、多面的な視点からバランスよく保全や活用の方策を考えていく必要があります。OUIKでは、環白山地域にまたがる自治体や各種関係機関と連携しながら、地域の情報を集約し、生態系サービスの評価や、山岳から平地に至る自然と文化のかかわりについて共同研究や既存研究の取りまとめなどを進めています。

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【開催報告】SDGsダイアローグ第5回 国際シンポジウム 都市景観をグリーンインフラから考える−金沢市における活用と協働

今年2018年に「金沢市における美しい景観のまちづくりに関する条例」の施行50周年を迎えた金沢市で、都市景観をグリーンインフラから考える国際シンポジウムを、金沢大学地域政策研究センター主催、金沢市、国連大学サステイナビティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット、一般財団法人エコロジカ ...Read more

OUIK 生物文化多様性シリーズ#4 「地図から学ぶ北陸の里山里海のみかた」

OUIK初のマップブックとして、北陸地方の里山里海の現状や変化、多様な見方を地図から学ぶ教材を発刊しました。北陸地方(石川、福井、富山、新潟、岐阜)のスケール、石川県のスケール、七尾湾のスケールといったマルチスケールでの地図情報をまとめています。(PDF:95MB)

関連ページ(Collections at UNU)  http://collections.unu.edu/view/UNU:6540

以下のファイルより内容をご覧いただけます。
See attachment.

UNU-IAS OUIK BCD Booklet 4 Satoyama and Satoumi Map Book (WEB) 144dpi

国際ワークショップ白峰2018「多様な関係者とつくる山岳ユネスコエコパークの大学教育」の開催報告

 国際ワークショップ白峰2018 「多様な関係者とつくる山岳ユネスコエコパークの大学教育」 開催報告日時 : 2018年3月31日(土) 14:00-16:30場所 : 「与平」※江戸時代に築造された古民家(特定非営利法人白山しらみね自然学校)共催:国連大学サステイナビリティ高等研究所いし ...Read more

第7回東アジアユネスコエコパークネットワーク(EABRN)ワークショップ参加報告

第7回東アジアユネスコエコパークネットワーク(EABRN)ワークショップが開催され、飯田義彦研究員が参加しました(表紙写真は、韓国MAB国内委員会提供)。 2017年9月4日(月)~9日(土)には、中国科学院植物研究所にて「Biodiversity Infomatics in Big Data E ...Read more

Noëline Raondry Rakotoarisoa 氏(ユネスコ本部MABネットワーキング担当)を白山ユネスコエコパークに招聘

白山ユネスコエコパークは、1980年にユネスコエコパークとして他の3つのユネスコエコパークとともに日本で初めて登録され、2016年3月には、新たに移行地域の拡張登録が認められたところです。石川県に拠点をおくOUIKは、2014年から白山ユネスコエコパーク協議会との連携事業を進めており、拡張登録後の管 ...Read more

「白山開山1300年記念『山の日』シンポジウム in 郡上」にて特別講演

(写真提供:岐阜県)「白山開山1300年記念『山の日』シンポジウム in 郡上」(主催:岐阜県、郡上市、共催:白山ユネスコエコパーク協議会、後援:一般財団法人全国山の日協議会)が開催され、OUIK飯田義彦研究員が特別講演として登壇しました。場所:郡上市総合文化センター文化ホール(岐阜県郡上市八幡町) ...Read more

第10回東南アジアユネスコエコパークネットワーク会議への招待参加

「第10回東南アジアユネスコエコパークネットワーク会議」(10th Southeast Asia Biosphere Reserves Network (SeaBRnet) Meeting)が開催され、OUIK飯田義彦研究員がユネスコ・ジャカルタ事務所(JFIT拠出金)の支援を受け、招待参加しました ...Read more

OUIK生物文化多様性シリーズ#2「白山ユネスコエコパーク」ウェブ版の刊行

OUIK生物文化多様性シリーズ#2「白山ユネスコエコパーク」-人と自然が紡ぐ地域の未来へ-のPDF版が刊行されました。こちらのページよりダウンロードいただけます。この本は、白山ユネスコエコパークの移行地域の拡張登録申請が3月のユネスコエコパーク世界大会で承認されたことを記念して、OUIKがユネスコと ...Read more

開催報告「「世界ネットワークを通じた学びあいと生物文化多様性の保全―ユネスコエコパークの事例から考える-」

2016年5月11日(水):生物文化多様性シリーズ#2「白山ユネスコエコパーク-ひとと自然が紡ぐ地域の未来へ-」刊行記念イベントユネスコ本部(フランス・パリ)からNoëline Raondry Rakotoarisoa氏(ユネスコ生態地球科学部MABネットワーキングセクションチーフ)が国連大学サステ ...Read more

ユネスコ国内委員会フェローの来訪

日本ユネスコ国内委員会では、昭和40年より、毎年5名程度、アジア太平洋地域のユネスコ国内委員会職員等を招へいし、日本国内のユネスコ活動を行う機関やその他教育、科学、文化施設への訪問を通じて、日本のユネスコ活動に対する理解増進に資する研修機会を設けています。今年はドイツ、マレーシア、中国、韓国、タイか ...Read more

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